あの「世界一」が尾を引いているのか。日本ハム・伊藤大海投手(25)が開幕から精彩を欠いている。
昨季までチームの柱として2年連続2桁勝利を挙げているが、今季は4戦3敗でいまだ白星なし。25日のオリックス戦(エスコン)では5―4の5回に先頭・中川を四球で歩かせ、森に逆転2ランを被弾。6安打5四球6失点の大乱調で、5回途中84球での降板を余儀なくされた。
ふがいない投球には、ベンチで見守った新庄剛志監督(51)も首をかしげるばかり。試合後は「1番嫌いな先頭にフォアボール。技術的な問題なのか気持ち的な問題なのか、ちょっと分からないですけど…悲しいですよね」とタメ息をついた。
昨季までは強心臓と抜群の安定感で白星を重ねてきた伊藤が、今季はなぜ勝てないばかりか防御率5・82と結果が出ないのか? 低迷の要因に挙げられているのが、3月のWBCでの「世界一」と言われている。大会では救援で3試合に登板して世界一に貢献。この比類なき「達成感」によりある種の「燃え尽き症候群」に陥っている可能性が指摘されているのだ。
例年より早めの仕上げが求められたことから、出場選手には大なり小なり影響があった。エンゼルス・大谷のように開幕から絶好調の投手もいるが、決勝の米国戦に先発したDeNAの今永は今季初登板が21日の広島戦までずれ込んだ。ただ、侍ジャパンに参加した先発投手で今季白星を挙げていないのは伊藤だけ。好投しても援護に恵まれなかったパドレスのダルビッシュも、23日のダイヤモンドバックス戦で今季初勝利を挙げている。
伊藤は帰り際にWBC後の〝燃え尽き症候群〟を否定し、不振の原因について「技術の問題。下(半身)をうまく使えていないのと、こうしたいというのはあるんですけど、分かっていてもそれができない」ことを挙げたが…。
チームの借金は今季最多の9に膨らんだ。伊藤は上位進出を目指す上で欠かせない投手だが、新庄監督は「次、こういう投球だったら考えます。みんな(先発で)投げたいし、仕事なんで。プロ野球なんで」と配置転換の可能性も示唆した。果たして伊藤は結果で期待に応えられるのか? 本人もチームも重大局面を迎えている。













