阪神・佐藤輝明内野手(24)が13日の巨人戦(東京ドーム)で今季初のスタメン落ち。ここまで11試合に出場し打率1割4分7厘、0本塁打、1打点と不振に苦しむ規格外男は「結果が出ていないので仕方ないです」と悔しさを押し殺した表情で現実を受けとめた。本紙評論家の伊勢孝夫氏は昨秋から新指揮官の意向の下で取り組んでいる「岡田打法」を見直す必要もあると指摘。スタメンから外れた今こそ、自身のスタイルを見つめ直す好機であると提言した。
【新IDアナライザー・伊勢孝夫】バックスクリーン方向から正対する形で佐藤輝の打撃フォームを見て、ずっと違和感を覚えていた。ボックス内でバットを構えた際に、今季は〝後ろ足〟に当たる左ヒザが丸見えになっている。タメをつくることができずに体がほどけてしまっているのだろう。昨季までは見られなかった形だ。「ポイントを前にして打とう」という意識が強すぎてタイミングがまるでとれぬまま。高めつり球の直球にも、外角低めへ大きく外れる変化球にもバットが止まらない。率直に言ってかなりの重症だ。
岡田監督が昨秋にチームの新指揮官に就任して以降、佐藤輝には「ミートポイントを前にした」新打法を指導。果たしてこれが彼に本当にマッチしているのか、もう一度検証する必要がある。忘れてはならないことだが、佐藤輝は大卒で入団して以降2年連続で20本塁打以上をマークしている打者。それだけの実績を残した選手を無理にいじる必要があったのか――。岡田監督の考えは決して間違っていないと私も思うが、いずれにせよこれは最終的には佐藤輝本人が取捨選択せねばならぬ問題だ。プロ3年目。彼は今、野球人生の大きな岐路に立っているのかもしれない。
〝代役〟の渡辺諒が早速結果を残したこともあり、佐藤輝のベンチスタートは今後も増えるだろう。スタメンで試合に出続けていると結果ばかりを求めて自分を見失いがちになるものだ。今こそもう一皮むけるためにも、自身のスタイルを見つめ直してほしい。
(本紙評論家)












