サカチョーの相乗効果で復活はできるのか。巨人は6日のDeNA戦(横浜)で坂本勇人内野手(34)が「7番・遊撃」で2戦ぶりにスタメン出場。併殺打を含む3打席で凡退し、開幕から19打席連続無安打となった。一方で原監督はこの試合で「1番・左翼」に長野久義外野手(38)を初起用。ベテランはマルチ安打の活躍で応えたが、チーム内からは「刺激を与えて坂本を復調させるための起用」との声が上がった。

 1点が遠かった。先発・横川が6回1失点と好投したが、打線は2回一死一塁でブリンソンが左中間を破るも痛恨の二塁オーバーラン。挟まれたのを見た三走・岡本和が本塁を狙ったが憤死。さらにブリンソンはアウトカウントを間違えたのか、三塁を自ら離れてしまい併殺プレーとなった。

 これにはベンチもぼうぜん。このボーンヘッドが尾を引き18イニング連続でゼロが並び0―4で2連敗。原監督は「二度と起こってはいけないというプレーが2つ続いたというところですね」と手厳しかった。

 その一方で指揮官はこの日、上位打線にメスを入れた。開幕戦から「1番・左翼」は相手先発投手が左腕時はオコエ、右腕時は梶谷を起用してきた。オコエは4日のDeNA戦で2安打を放っていたが、5年ぶり復帰の長野を抜擢。ベテランは1二塁打を含む2安打と起用に応えたが、その理由について指揮官は「いやいや特には…」と言葉を濁すと「まだまだこのチームは若いチームなのでね。何が一番いいのか決めつけるというのは一番よくないと思うしね。固定観念というのはやっぱりだめでしょうね。まだまだこれからですから」と話すにとどめた。

 結果の出ている選手をあえて外してまでも、長野を起用した理由は何だったのか。チーム関係者は「刺激を与えて坂本を復調させる狙いの起用では」と指摘した。

 坂本と長野の「サカチョー」コンビは長きにわたり巨人を支えてきた。2012年、すでに巨人の優勝が決まっていたシーズン最終戦のDeNA戦(10月7日、東京ドーム)、坂本が3安打を放って最多安打の長野(173安打)に並ぶと、原監督は長野の打席で代打を送り、2人でのタイトル獲得が決定。塁上で坂本が涙を流したことがある。

「原監督は采配において物語性を重視する。どん底の坂本が復調するには、長野の存在が不可欠だと考えたとしても不思議ではない」(前出の関係者)

 2日の中日戦(東京ドーム)の7回にも坂本の犠打から代打・長野が適時打を放っていた。2人のスタメン揃い踏みは、18年10月以来4年半ぶり。坂本のために、長野を起用したというわけだ。

 それでもこの日、音なしに終わった坂本は「結果がすべて。自分で何とかしないといけない」。長いトンネルを抜けるのはいつになるのか。