V奪回の救世主になれるか――。昨季4位からの巻き返しを期す原巨人は中日との開幕カードを初戦の逆転負けから2連勝で勝ち越し。好スタートの立役者となったのが2戦目で先発し、7回無失点で来日初勝利を手にした左腕フォスター・グリフィン投手(27)だ。球団内で「日本で投げるような投手じゃない」との声も上がる〝逸材〟の獲得には「元虎の大砲」の存在があった。
巨人は3月31日の開幕戦で3―2の9回に守護神・大勢がコンディション不良で登板できず、救援陣が総崩れして3―6で逆転負けを喫した。そんな尾を引きかねないムードを一掃したのがグリフィンだった。最速151キロの直球とカットボールで7回3安打7奪三振の無失点投球。チームの今季初勝利と自身の来日初白星を手にした。勢いに乗った巨人は3戦目も3―2で逆転勝ち。開幕カード勝ち越しにつながった。
いきなり結果を出した助っ人に原監督も「非常にこれから期待が持てるというかね、最初としては素晴らしい投球を見せてくれました」と、うなずいた。球団内での評価も高く、関係者は「グリフィンは2014年の全米ドラフト1巡目(全体28位)でロイヤルズに入っている。本来は日本で投げるような投手ではない。右打者の内角にカットボールを投げられるのでそう簡単には打ち崩されない」と胸を張る。
米国での先発ローテ投手の年俸高騰ぶりを考えれば、日本でプレーするメリットは少ない。そんな〝逸材〟の獲得にはOBスカウトの存在と左腕側の事情があった。
グリフィンを口説いたのはオリックス、阪神で活躍したジョージ・アリアス氏(51)。NPB6年間で161本塁打を放った元虎の大砲は、巨人に1年間在籍した縁で21年から中地区担当の駐米OBスカウトに就任していた。
同氏は昨季マイナーで中継ぎとして38試合に登板したグリフィンに先発候補としてオファー。20年にトミー・ジョン手術を経験し、中継ぎに転向した左腕の「もう1回先発をやりたい」という希望と合致した。
推定年俸1億円ながら巨人はブルージェイズにトレードマネーを支払って獲得。周囲からは元広島助っ人で16年の沢村賞左腕クリス・ジョンソンの再来と期待する声まで飛び出している。
自ら「闘争心が強い」と話す左腕は、心優しい一面も持つ。開幕投手を右ヒジの張りで回避した菅野に「自分もケガした立場から考えると、仮に(開幕投手が)彼じゃない場合は彼がどういう気持ちになるか分かるし、本来は彼であるべきだと思う」と同情を寄せた。若き左腕が巨人のローテの柱としてチームを優勝に導けるか。順当なら次回は8日の広島戦(マツダ)に先発する。












