フィギュアスケートの世界女王・坂本花織(22=シスメックス)が〝悪魔〟に打ち勝ち、日本史上初の連覇を目指している。

 昨季は北京五輪で銅メダル、世界選手権で金メダルを獲得するなど、大舞台で大車輪の活躍。しかし、今季の序盤はモチベーションの低下に悩まされた。

「気持ちと体が合っていなくて、頑張れないって思うほど、自分の調子の悪さが目立ってしまった。『調子ってどうやって上げるんやっけ?』というくらいひどかった」

 昨年11月のグランプリ(GP)シリーズ第5戦NHK杯後には「自分の中で悪魔と天使が戦っている。頑張らないとという気持ちと、頑張り疲れたという気持ちがすごく葛藤中」と吐露。悪魔の占める割合の方が大きいと明かしていた。

 NHK杯で優勝を逃すと、昨年12月のグランプリ(GP)ファイナルでは5位。苦しい時期を過ごしていたが、この敗戦が前を向く大きな転機となったという。「ファイナルで今季一番ダメな演技をしたおかげで吹っ切れた」。気持ちが晴れた坂本は、全日本選手権で堂々の2連覇。現在は22日に開幕する世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)を前に、高いモチベーションで練習に励んでいる。

 20日にはメインリンクで行われた公式練習に参加した。フリーの曲かけで転倒する場面もあったが、3回転ルッツ、3回転フリップ、3回転ループなどを着氷。「去年よりもいい演技をしていい成績を残せたら。今季の最初はダメな試合が多かったが、シーズン後半に向けてよくなってきたのを見てもらえたら」と力を込めた。

 4年前に同会場で開催された世界選手権は5位に終わった。「とにかくSPもフリーもパーフェクトな演技をして、表彰台に乗ることが一番のリベンジになる。上書き保存したい」。とびっきりの〝かおちゃんスマイル〟で、世界のファンを魅了してみせる。