いよいよ侍が海を渡った。WBC日本代表が準決勝の舞台となる米国・マイアミに到着した。決戦に向け、異国の地、そして同大会ならではの制約の中で万全の調整を行うことが求められるが、そのカギはどこにあるのか。過去に同大会に2度出場し、2009年大会では世界一となった経験を持つ巨人の阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(43)は、独自の〝脱・引きこもり調整法〟を明かした。
侍ジャパンは16日に行われた準々決勝・イタリア戦(東京ドーム)に9―3で快勝。休む間もなく17日未明に日本を出発すると、約13時間のフライトを経て米国入りした。21日(日本時間22日)の準決勝(ローンデポ・パーク)では、18日(同19日)に行われるプエルトリコ―メキシコ戦の勝者と対戦する。
ここまで5戦全勝と勢いに乗る侍ジャパンだが、好調をキープできるかは米国での調整方法にカギがありそうだ。大会期間中は、試合前練習で約1時間、練習日でも2時間弱程度しかグラウンドは使えず、全体練習は限られた時間のみしか許されていない。不慣れな米国の地でいかに練習時間を確保するかが重要となってくる。
WBCに過去2度出場した巨人・阿部ヘッドも「グラウンド外でどう過ごすかが大事」と力説する。「決勝ラウンドで米国に行くと時差ボケもありますし、そんな中で公式練習は40、50分しかない。その中でワーッとやって終わっちゃうし、パパっとすぐ終わっちゃうから」と当時の状況を回顧。当然、阿部ヘッドが過ごした当時の米西海岸と、今回の東海岸マイアミでは違いはあるものの、今大会においても自主的な調整は必要不可欠だという。
そんなイレギュラーの状況下だったからこそ、阿部ヘッドは独自の調整法を見いだした。
「自分たちが米国に行った時はすぐ横にショッピングモールがあって。朝、夕方から練習というのもあったし、だから朝も散歩がてらウインドーショッピングして歩き回って。自然に歩けるし、歩数も稼げるからね。部屋に居たら絶対グダグダしちゃうから」
部屋にこもるのではなく「脱・引きこもり」で、異国の景色を楽しみながらウオーキング…。精神的な負担軽減はもちろん〝阿部流〟の体をなまらせない工夫が施されていた。
「自分自身のことだから、できる準備をどれだけできるかになってくる。練習量は明らかに減ってくるからね。時間をどう使うかだよね」(阿部ヘッド)
悲願の世界一奪回まであと2勝。破竹の7連勝で頂をつかみ取るためには、選手個々の自律した調整も必要となる。












