第5回WBCで侍ジャパンの人気が爆発している。中心は投打で世界の野球ファンの視線をくぎ付けにしている大谷翔平投手(28=エンゼルス)だ。160キロの直球で4回を1安打無失点、打席では自身の看板を直撃する137メートルの特大弾、191キロの超弾丸二塁打などまさに規格外。16日のイタリア(東京ドーム)との準々決勝を勝ち抜き、米国ラウンドに進めば注目度は地球規模に上がるだろう。その二刀流に“野球界のマイケル・ジョーダン誕生”を期待する声が出ている。
今年1月、大谷は米スポーツ用品メーカー「ニューバランス」と長期契約を結んで驚かせた。米データサイトのファングラフスは13日(日本時間14日)に「大谷翔平のニューバランスとの契約は計り知れない可能性を秘めている」と題する記事を掲載。無限の未来を考察した。
野球選手として1990年代に走攻守そろった5ツールプレーヤーとしてMLBに君臨したケン・グリフィー(マリナーズなど)以来となるファッション(スニーカー)ブームを大谷なら作り上げることができるというのだ。
グリフィーは通算630本塁打、ゴールドグラブ賞10度に輝くMLBのレジェンド。マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が憧れた存在としても知られる。
グリフィーはナイキ社との契約だったが、同サイトによればキャリアが絶頂に差し掛かった96年に初めてのグリフィーモデルのスニーカー「エアグリフィーマックス」を発売した際には説明不要のNBAのレジェンド、マイケル・ジョーダン(ブルズ)の「エアジョーダン」を始めとする人気バスケットボール選手らの名前を冠したシューズと同様の人気を博し、20年以上経過した現在もなお人気モデルとして定着。グリフィー自身もスポーツアイコンからカルチャーアイコンへ成長した。
ニューバランス社も大谷とともにグローバルな人気を構築する絶好のタイミングだという。MLBではエンゼルスのマイク・トラウト外野手(31)はナイキ、アーロン・ジャッジ外野手(30)はアディダスと契約しているが、米国内でもブームは生まれていない。
しかし、同サイトは大谷は別格で世界規模でブームを呼ぶ可能性が高いと指摘する。1つ目は「誰もやったことのない偉業を果たしており、それはマイケル・ジョーダンやレブロン・ジェームズのように理解を超えた域だ」。投打のダブル規定到達は大偉業だ。
2番目に「世界における野球人気の成長。国際選手の台頭、WBC。特にWBCは大谷にグローバルな舞台でその才能を見せる場所を与えている」を挙げた。野球が盛んではない地域の人も今回のWBCで大谷を見て驚いただろう。
最後はニューバランス社の変化だ。「ボストン発のニューバランスは、一時は『パパが着るブランド』とされていたが、昨今のスニーカーブーム、90年代ファッションの再流行で、この3年の売り上げは右肩上がり」。これらの理由から、大谷とニューバランス社のタッグはまさに「ナイキやアディダスに並ぶところまで来ている」とした。
グリフィーモデルの最大の特徴は「多目的でファッショナブル」なこと。特にグリフィーは「ジーンズと合わせられること」にこだわったという。そのコンセプトが大成功し、アスリートの名前を冠した特別なシューズとしてすでに大成功していたエアジョーダンに並ぶ人気モデルとなった。
96年のグリフィー同様、大谷の二刀流としてのキャリアはここから絶頂期を迎える。ニューバランス社との契約により、この春の大谷への注目は間違いなく増しており、スポーツアイコンからカルチャーアイコンへの道を歩み始めたと言ってもいいだろう。
現在ニューバランス社からは大谷との契約を記念してアイコニックなスニーカー「574」と限定モデルの野球スパイク「574 Cleats」が発売されているが、特別感はない。グリフィーやジョーダンのように自身のこだわりを入れた「オオタニ」「ショウヘイ」と名付けられたスニーカーを世界中のファンは待っているだろう。大谷がジョーダンと同様にスポーツとファッションの境界を越えた存在になる日が待たれる。













