「プロ野球界の正月」といわれるキャンプイン、2月1日を翌日に控え、西武を除く11球団が31日までに続々とキャンプ地入りしている。

 一方で、12球団で唯一、2月6日にキャンプインする西武は31日が新人合同自主トレの打ち上げ日。他球団の第1クールにあたる1日から4日までは、本拠地ベルーナドームに隣接する球団施設などでの各自自主トレ期間となっている。

 昨年12月にこの日程を発表した球団の説明は「WBCの開催(3月8日から21日)により、開幕が昨季より1週間遅れるため、選手のコンディション調整などを最優先に考え、2月6日から行う」というもの。

 1クール遅れの船出に、松井新監督も「選手たちは調整が難しいですが、しっかり逆算してやってきてくれるでしょうし、プロである以上、やってこなければいけないと考えています」とコメントしている。

 しかし、WBCイヤーを理由にキャンプインを遅らせたのは西武だけ、という現実の前に現場からはこんな不安の声も漏れている。

「WBCとは無関係に他球団は1日にキャンプインする。1クール遅れというのは、やはり〝なんで?〟という違和感はありますよね。一番は世間から〝単に経費削減なのでは〟と見られてしまうこと。ここ数年は、秋季キャンプもカーミニークでやっているので、そのイメージを周りに持たれること自体、球団が損をしていると思う」

 3年に及んだコロナ禍の影響で経営本体への打撃が大きかった西武。これといったご祝儀補強もなく、1クール遅れでスタートを切る松井政権の行方やいかに…。