どうする清宮。ノアのGHCヘビー級王者・清宮海斗(26)が窮地に陥っている。希望がかなって武藤敬司の引退興行(2月21日、東京ドーム)で新日本プロレスのIWGP世界ヘビー級王者オカダ・カズチカ(35)とのシングルマッチが発表されたが、当のオカダからはボイコットを宣告された。カード消滅危機にある中、GHC王者は――。

 清宮とオカダは両団体の対抗戦が行われた21日の新日本・横浜アリーナ大会でタッグ対決。オカダが稲村愛輝をグラウンドで捕獲したところで、試合権のない清宮が背後から顔面蹴りを浴びせ大乱闘に発展した。

 試合はノーコンテスト裁定が下され、納得のいかない清宮はシングルマッチを要求。一夜明けてノアが2人のシングルを〝強行発表〟したが、両団体に不信感を募らせたオカダは「やりません」と断固拒否の姿勢を貫いている。

 清宮は騒動の発端となった試合を「入場してきた時から、すかされてるなって。試合が始まっても、こっちの方を見てなかったので、やられたからやり返すっていう気持ちでいきました」と振り返る。

 また、ボイコット宣言したオカダに対しては「俺は中途半端じゃなくて完全決着をつけたい。こっちの熱でオカダを振り向かせてやる」と改めて強調。「俺はもう、燃えている。今の感情のままに、なりふり構わず動く」と続けた。

 ジャック・モリスとのGHC王座V4戦(2月12日、エディオンアリーナ大阪第1競技場)も、オカダを意識したものになるという。

「ベルトを守るのはもちろん、オカダの耳にも届くような試合をしたい。ここまで感情が奮い立って燃えているのは初めてですよ。今までの戦いでこんな感情になることはなかった」

 それだけではない。目をぎらつかせるや「リングでも、リング外でも行動していく」と私生活もオカダ戦実現にささげる勢いだ。

 その後は何を聞いても「オカダを絶対に逃がしたくない。どこまでも追いかけてやる…」と連呼するばかりで、再び襲撃しかねない状況だ。関係者によると、あの試合後から清宮は「オカダ…オカダ…」とつぶやいているとか。一方的な〝愛〟が暴走しないことを祈るばかりだが、レインメーカーの身の安全も気がかりだ。