果たして結果は――。3月開催のWBCで世界一を目指す侍ジャパン全30選手が固まり、巨人から戸郷翔征(22)、大勢(23)の2投手に岡本和真内野手(26)、大城卓三捕手(29)とヤクルトに並ぶ最多4選手が内定した。選手にとっては名誉だが、チーム内からはシーズンへの影響を心配する声、チーム内競争の激化を歓迎する声とさまざまな意見が噴出している。
日本代表に内定した岡本和は16日にジャイアンツ球場で取材に応じ、初出場となるWBCへ向け「そこに選ばれてプレーしたいなと思ってやってきたし、世界一を目指して、その一員でやりたいなと思っていた」と喜びを語った。
巨人からは先行発表の12選手に戸郷が入り、守護神・大勢、4番・岡本和、正捕手・大城卓が内定。球団別では村上、山田、中村、高橋と4選手が選ばれたヤクルトと並んで最多となった。
侍ジャパン・栗山監督の〝相談相手〟でもある原監督は「我々の最高峰のチームに対し協力するのは必要」と全面バックアップを表明していた。もちろん球団、選手にとって朗報ながら、ペナント奪還を厳命されている現場にとって、大会終了後のことを考えると不安は尽きない。
あるチームスタッフは「先発ローテの柱、守護神、正捕手、4番が開幕直前の再合流になる。ボールが違うこともあって投手は疲労が心配だし、野手は(大会中に)スタメンならまだしも、控えだと実戦での打撃機会がほとんどなくなる。国際大会は練習時間も限られるし、果たして試合勘がどうなるか」と表情を曇らせる。
捕手は先行発表の12選手に入った甲斐(ソフトバンク)がメインとなる見込み。ヤクルトをセ・リーグ2連覇に導いた中村が第2捕手で、大城卓は出場機会がほとんどない第3捕手が濃厚だ。岡本和も同じ三塁手に昨季3冠王で「侍の4番」村上がおり、一塁も本職の山川(西武)が内定と、両者にケガや不調のアクシデントでもない限りは代打や途中出場の可能性が高い。
過去のWBCでも「控え組」の多くは実戦機会がほとんどないまま、シーズンに突入している。5年連続30本塁打と安定感を誇る岡本和だけに、自身の調整方法は知り尽くしてはいるものの、一抹の不安は残る。
一方でメリットもあるという。G首脳陣の一人は「代表に4人が選ばれるのは、チームにとって名誉。国際試合の経験はそれぞれ選手を成長させる。それに加えてチームでは出場機会に恵まれなかった選手がオープン戦でアピールすることができる。4人が帰ってきた時に誰を使うか迷うぐらいになれば、チーム力は確実にアップする」と言い、主力がゴッソリと抜けることによる好影響を期待する向きもある。
実際、前回2017年のWBCでは菅野と小林のバッテリーが活躍。小林は捕手で最多7試合に出場し打率4割5分、1本塁打の働きで、シーズンでも好調を維持して菅野が沢村賞、2人で最優秀バッテリー賞にも輝いている。
理想は自チームの投手は少ない登板機会、野手は1打席でも多く打席に立てることだが、そう都合よく事が運ぶとは限らない。選手を出す側は世界一奪還に向けた戦いだけでなく、栗山監督の用兵にも一喜一憂することになりそうだ。












