ようやく、よな―。阪神・岡田彰布監督(65)は「もっと早くなっても良かったんちゃうか…」としながらも、ランディ・バース氏の殿堂入りを祝福した。85年の日本一戦士で、3番・バース・4番・掛布・5番・岡田のクリーンアップ・トリオを形成した盟友の偉業に「貢献度というか、やっぱりすごいインパクトあったからな」と、当時を懐かしそうに振り返った。

 現役時代をともにし、1985年から2年連続で三冠王に輝いた打撃については「まず、あの1キロぐらいのバットを振れるということがすごいこと。だからバットにボールが乗るんやで。重いバットでな。(当時の多くの選手が使用した重さ平均)900グラムじゃ、あまり乗せられへん」。当時の甲子園球場は外野席にラッキーゾーンがあり、現在よりも本塁打が出やすい状況だったが「全部が全部、ラッキーゾーンのホームランじゃない」とダイレクトでスタンド・インする本数も、突出していたという。

 1984年に来日。それまでメジャー6年で通算35本塁打と、華々しい実績で雇われたわけはなく、来日2年目の85年からの〝覚醒〟ぶりについては「うまくなって稼ぐというかな。そういうハングリーなところあったよな。将棋なんかもようやっとったしな。だからアレも横で見とって覚えたんやろ」と解説。伝説の助っ人となるまでの過程として、日本文化への適応や研究熱心さなど、パワーだけに頼らない頭脳的な一面も間違いなく持ち合わせていたことも指摘した。

 選手・監督時代を通じて多くの助っ人を見てきた岡田監督だが、そのインパクトは、文句なしの歴代ナンバーワンの助っ人。今季から再び監督に就任しただけに「ほっといたらええんやもん。勝手に打ちよる。それが一番、楽やんか。勝手に打ってくれるのが一番ええやん」と、今でも最も〝欲しい〟最強打者。殿堂入りした盟友の〝無双ぶり〟をしのんでいた。