阪神の元監督として1985年にチームを球団史上唯一の日本一へと導いた吉田義男氏が13日、野球殿堂入り(エキスパート表彰)を果たしたランディ・バース氏へ祝辞を送った。

 同日に東京都内の野球殿堂博物館で行われた「2023年 野球殿堂入り通知式」に出席した吉田氏は壇上で「ランディとの思い出は数多くございます。何といっても85年にセントラルリーグで21年ぶりに優勝して、その勢いで下馬評を崩し、西武を下して日本一になりました。これは彼がいなければありえなかったこと。当時監督をしていた私としては感謝をしています。85年を振り返りますと、思い出すのは開幕2カード目の巨人戦(甲子園)でのバックスクリーン3連発。伝説といいますか、これが大きな自信となって阪神、巨人、広島との三つ巴の戦いを勝ち抜いて優勝することができた」とバース氏の実績を称賛した。

 バース、掛布、岡田からなる不動の3、4、5番で中軸を構成した伝説の〝ダイナマイト打線〟だが吉田監督によると「(バース氏に)ベンチ裏に呼ばれまして『僕を5番にして3番に岡田を置いてくれ』と頼まれた」こともあったという。「ですがチーム一丸で戦うためにも僕は断固として断った。信頼関係を深めるためにも、ことあるごとに話し合い、よくコミュニケーションをとった。信頼関係を築き、勝つという目標へ向かってくれた。そういう点でも彼の貢献は大きい」と当時の思い出を明かした。
 
「彼(バース氏)ももう68歳。これからの人生をエンジョイしてもらいたい。苦楽をともにした岡田が(今季から阪神の)監督をやりますので、米国から応援していただきたい」とスピーチを締めた吉田氏は、悲願となる18年ぶりの〝アレ〟へ向け期待を寄せた。

ビールまみれになりながら握手する吉田監督とバース(1985年)
ビールまみれになりながら握手する吉田監督とバース(1985年)