新日本プロレス4日の東京ドーム大会で行われた「NJPW WORLD認定TV王座決定トーナメント決勝戦」は、ザック・セイバーJr.(35)が成田蓮(25)を下し、初代王者に輝いた。

 新設王座の初代王者を競う出場16名によるトーナメントの決勝は、互いに「ストロングスタイル」を自称する2人の意地の張り合いとなった。両者ともに強烈な打撃を駆使し、サッカーボールキックの応酬、投げ捨てジャーマン合戦と互いに一歩も譲らない。

 決着は一瞬だった。10分過ぎ、コブラツイストの切り返し合いから成田が足関節を狙うと、ザックはさらにそれを切り返して腕十字固めに捕獲。鮮やかにタップを奪ってみせた。

 新日本管轄のシングル王座初戴冠を果たしたザックのもとには、マイキー・ニコルスとシェイン・ヘイストの「TMDK」が現れ、電撃合体。昨年限りで解散した鈴木軍から、ノア時代の戦友たちと共闘する道を選んだ。

成田(右)から腕ひしぎ十字固めでタップを奪うザック
成田(右)から腕ひしぎ十字固めでタップを奪うザック

 ザックは「これから変化の時なのかもしれない。新日本に来てからの6年は長かった。本来はIWGP世界ヘビー級のベルトが俺の夢だ。これは目標達成の第一歩。でも今日勝てたのは何よりうれしい。(アントニオ)猪木さんに捧げる大会で勝てたからね。俺自身がストロングスタイルだ。テッカーこそがストロングスタイルという意味なんだ。覚えておいてくれよな」と胸を張っていた。