女子プロレス「スターダム」年内最後のビッグマッチとなる29日の東京・両国国技館大会が迫ってきた。メインはリーグ戦「5★STAR GP」覇者のジュリア(28)が王者の朱里(33)に挑むワールド王座戦。大一番に向けた連載「ジュリア お騒がせ女の帰還2022」第1回は「姉貴分」と称する朱里についてだ。

【ジュリア お騒がせ女の帰還2022(1)】

 ――朱里が「2022年度プロレス大賞」女子プロレス大賞を受賞した

 ジュリア よかったんじゃないかな。私は絶対朱里が取ると思ってたんで。これで取れなかったなんていったら私的に最悪ですよ(笑い)。だって、5★STAR優勝した私が年末に挑戦する相手なんだから、一番おいしい状態に仕上がってもらわないと困るし。この1年やってきたこと、赤いベルトを防衛し続けてきた1年にはすごい価値があると思う。私と朱里の今までの関係性があるからこそ、今年は朱里以外(女子プロ大賞は)いなかったと私は思う。

 ――一方で物足りなさを感じる発言をしていた

 ジュリア 他に目立っていた選手がいたじゃないですか。(スターライト)キッドとか上谷(沙弥)とか。ぶっちゃけ、注目度でいえば負けていたと思う。だから大賞の審査でも、そいつらに票が割れて入ってたわけでしょ? しっかりしろよと(笑い)。でも、朱里には話題だけじゃない、そこに負けないものがあったと思うから。やっぱり、そのへんの若手とは格が違うので。

 ――認めている部分が大きいのか

 朱里 認めているって私が言うのもなんですけど、私にとっては姉貴みたいな存在かな。敵になったところで、私にいろいろなものを与えてくれた人には変わりないので。例えば? 私はスターダムに移籍してきた当時、一人でやっていたじゃないですか。あの時のジュリアって誰もかかわりたい人がいなかったんですよ。選手もファンも。

 ――2019年11月にアイスリボンから移籍したが、移籍時にトラブルがあった

 ジュリア でも、一緒にユニットを組むという話をした時に、嫌な顔一つせずに「いいよ! やろう!」って言ってくれたんですよ。未熟なジュリアと未熟な舞華と大物の朱里みたいな感じで。DDM(ドンナ・デル・モンド)にリーダーはいないと言っていたけど、私が中心になってやっていかなきゃいけなかったのを、間違いなく一番支えてくれたのは朱里だった。あの時に朱里がいたから私は前を向けたと思うんですよ。

 ――当時はプライベートでの交流も多かった
 
 ジュリア 朱里は自分のキャリアの話、苦労話、家族の話、いろいろな話を聞かせてくれた。私がむちゃくちゃ叩かれている時に。朱里は私のことをどうこう言うのでなく、経験談を聞かせてくれた。朱里は壮絶な人生を経験しているんだなって思った。それによって私も前を向けたというか。この人みたいに強く生きようと思えたから。

 ――朱里の経験談とは

 ジュリア 某団体の時にお金をもらえなかったとか、某選手に暴言吐かれたとか、まあ、気の毒になるくらい、ひどい目に遭っていて。朱里もいろいろあってプロレスやったり、お笑いやったり、格闘技やったり…。プロレスラーってホント大変な商売なんだなって(笑い)。私だけがつらい思いしたなんて絶対思っちゃいけないわ、こりゃ、と。朱里という実力者といっぱい練習もしたし、トレーニングや技術もたくさん教われた。(20年5月に木村)花が亡くなった時も、始発で会いに来てくれた。(21年秋の)欠場中もずっと連絡取ってくれて、ご飯連れていってくれたし、めちゃくちゃ優しいんですよ。

 ――今年、朱里とワールド王座をかけて戦うのは2回目
 
 ジュリア 3月に赤いベルトをかけて戦い、朱里がユニット(DDM)を抜けた。「やっぱり一緒にいちゃいけない」とは2人で話してたんですよ。一緒にいたら、いい夫婦のように相性もいいし、シングル最強同士のタッグはお客さんに夢を与えることができるじゃないですか。でも、ずっと組むのは違う。夢は一瞬のまばたきのように終わったけど、ファンはどっちが勝って、どっちが負けてというのを見るのが楽しいわけだし。それを考えると、離れた方がいいのかなって。

 ――22年最後の試合が朱里というのは運命じみている

 ジュリア そうですよね。でも、朱里は強さもそうだし、技、体力、レスラーとして必要な強さをたくさんもっていると思うけど、何だろうな。この1年、何かに甘えてないかい?って思う。ベルトを持って、ちょっと安心していたんじゃないかい?って。

 ――それが何なのかは試合で分かるか

 ジュリア 試合でも示したい。その先に、私がもし朱里からベルトを取ることができたら、私の行動でも示していきたいかな。