来季はさらなる飛躍を遂げる。ソフトバンクの野村大樹内野手(22)が1日に契約更改に臨み、250万円増の年俸950万円でサインした。

 今季は自己最多の31試合に出場。8月末にコロナ禍により主力が大量離脱した際にはクリーンアップに座り、持ち前の勝負強い打撃を見せた。会見では一般女性と結婚したことも発表。「1年間通してクリーンアップを打たせてもらえるような選手にならないといけない。打撃も守備も頑張っていきたい」と意気込んだ。

 そんな野村大には数々の約束を交わしてきた尊敬する〝父親超え〟の目標もある。父・大地さんは厳格なエリート銀行マン。「もっともっと活躍して給料も上げないといけない。父親に勝つのが一つの目標でもあるので。ちょっとは認められたのかなと思いますけど、僕の中ではまだまだだと思っています」

 早実時代に1年生から4番打者として通算68本塁打を放ったスラッガーだが、決して甘い世界ではないだけに、当初、父・大地さんからはプロを目指すことに難色を示されていたという。そこで「(高校)最後の夏で2試合に1本、ホームランを打ったらプロに行かせてほしい」と提案。30試合で17本塁打を放ったことで送り出してもらった。プロ入りの際にも5年を目安に芽が出ないようなら大学に入り直すことを約束した。

 4年目の今季一軍でツメ跡を残したことで十分に誓いを守った。ただ、まだ野村大には果たしてない恩返しがある。プロ入り後、初任給で食事を提案したものの断られた。まだまだ年俸が少ないことが理由だった。新たにアップした来季年俸も伝えたが「まだまだだな」と返答された。〝条件クリア〟はできず「もっと結果を残してご飯をごちそうしたいです」。

 数々の約束は息子の覚悟を試すものでもあったはず。野村大はレギュラーをつかみ取り、最高の親孝行を果たせるか。

(金額は推定)