〝ダークホース〟西武が今FA市場の目玉、日本ハム・近藤健介外野手(29)獲りに静かな自信を見せている。

 松井稼頭央監督(47)は14日に都内にある西武ホールディングス本社を訪れ、後藤高志オーナー(73)に就任のあいさつを行った。

 渡辺久信GM(57)も交えた報告が終了後、後藤オーナーは「私としては満を持しての就任。とにかく松井監督には長く監督をやってもらって、常勝軍団としてのチーム作りをぜひしっかりやってもらいたい」と長期政権を約束し、戦力面でのバックアップについてもこう約束した。

「今、FA宣言をしている森友哉選手はライオンズとして絶対に必要な選手なので残ってもらうように(フロントに)しっかりやってもらう。もうひとつは、日本ハムの近藤選手は松井新監督のもとでチーム作りをしていく中で絶対ウチとしては来てもらいたい選手。近藤選手には全力を挙げて来てもらうように、しっかりやってもらいたい。西武グループのトップ、ライオンズのオーナーとして全面的にバックアップすると話しました」

 センターラインの要でクリーンアップの一角でもある森の慰留はもちろん、日本ハムからFA宣言し5球団による争奪戦となっている近藤の獲得競争にも資金面で後方支援することを報道陣の前で宣言したのだ。

 いの一番に交渉した〝プライスリーダー〟のソフトバンクが6年総額30億円ともいわれる大型契約を提示したとされる中、通常、マネーゲームには参戦しない方針の西武がこの争奪戦に殴り込む意味は大きい。

 そもそもが、松井監督を尊敬する近藤が2018年の同指揮官の現役最終年にライオンズのもう一人のレジェンド・栗山巧外野手(38)を介して3人で食事をするなどの交流を通して互いの野球観、打撃論をすり合わせるなど交流を深めてきた両者の関係性がベースにある。

 この日、松井監督は改めて近藤に対する思いを問われ「今年もよく(グラウンドで)しゃべりました。本当に(野球に対する)取り組みだったり、姿勢だったり、常に向上心を持ってやっていく姿を話していても感じますし、本当にすごいと思う。そういう考えがあるというのは話していて僕らも勉強になることがいっぱいある。常に今で満足していない選手だというのを感じる」と語った。

 この松井監督ら現場と近藤の友好関係をベースに現場からの要望で獲得に乗り出すことになった西武。松井監督の「しっかりその時が来たら思いを伝えます」の言葉の裏側には静かで確かな自信が宿っているようだ。