第2の千賀誕生へのキーマンとなるか。新任のソフトバンク・寺原隼人三軍投手コーチ(39)の豊富な経験に期待が集まっている。

 三軍は「育成の鷹」の重要な場でもある。育成選手出身の千賀や甲斐、石川、牧原大らはもちろんのこと、ドラ1右腕・風間など入念な育成計画が練られている金のタマゴのスタート地点にもなっている。来季から四軍制に移行しても、その重要性は変わらない。

 球団関係者は「鳴り物入りのドラ1で入団し、よい時も悪い時もありながら4球団でプレーしてきた。直近では独立リーグでコーチをして、ウチの三軍とも対戦している。投手としてあらゆる役割で投げた経験もあるし、三軍コーチとして寺原の豊富な経験は大きいと思う」と期待を込めた。

 寺原コーチは日南学園時代の2001年に当時の甲子園最速となる154キロをマークし、大物ルーキーとしてドラ1でダイエー(当時)に入団。1年目に6勝、2年目に7勝を挙げた。その後、思うように結果が出ずに苦しんだが、07年に横浜(当時)に移籍すると12勝をマーク。移籍2年目は守護神も任された。以降もオリックス移籍、ソフトバンク復帰など18年間で4球団を渡り歩き、先発、抑え、中継ぎのすべてを経験した。引退後は独立リーグに舞台を移し、のべ3年コーチを務めた。

 寺原コーチも豊富な経験は、自らの強みとして理解しており「そこはもちろんです」と生かしていくつもり。その上で「ソフトバンクは施設的にも恵まれすぎているくらいの環境が整っている。ここでしっかりできなければダメだと思う。存分に生かして活躍してほしい。千賀や拓也(甲斐)が育成から出てきてくれたおかげで、育成の子たちもより一層、自分たちもチャンスというのがあると思う。いかにやる気を出させるかも大事だと思う」と抱負を口にした。

 今季、所属した独立リーグ・北九州のチーム事情で一時的に現役復帰し最速142キロをマークした豪腕が、若手のよいアニキ分として育成の鷹を支える原動力となりそうだ。