巨人に5年ぶりに復帰した阿波野秀幸投手チーフコーチ(58)が、2日の宮崎秋季キャンプ初日からブルペンに〝新兵器〟を導入した。

 新たなアイテムと言っても、それはロープ状の1本のヒモ。高卒3年目左腕の井上温大投手(21)が投球練習を終えると、阿波野コーチの指示でスタッフがマウンドのリリースポイント付近から、ホームベースの両サイドに向けてピーンと張られた。

 その状態のまま、マウンド上でしばし井上と言葉を交わした阿波野コーチは「打者に対してというよりは、自分の持っているボールの角度。(実際に打者から見える)角度と(投げた投手が)目で見るのと、ボールを放すところは同じじゃない。いいところに決まったボールは、こういう角度で出ていると。(データ解析で)何回転したとか、いろいろな数値もあるけど、左投手はクロスボールが魅力の一つになるので、そこが失われないように」と説明した。

 スポーツ科学が発達した現在では、瞬時に球速や回転数などが数値化される。それだけに頼らず、実際に投げた球が投手目線でどういう軌道をたどることが〝ベスト〟なのか。それを目視で分かりやすく確認できるように示した格好だ。

 今季のチーム防御率は3・69でリーグワースト。G投再建は避けて通れないだけに、さまざまな手を尽くしていく。