5年連続リーグワースト失策数からの守備力強化へ、阪神・岡田彰布新監督(64)は二遊間の内野陣へ向け〝昭和〟スタイルでの課題解決に着手している。

 秋季練習中の甲子園で、29日の全体練習後から、二遊間の選手を集め、併殺プレーに重点を置いた特守を敢行。そこで取り入れたのが、担当コーチがノックバットを使わず、二塁、遊撃を交互に務めさせ、近距離から手で転がしたり、投げ込む〝打球〟を、捕球や送球体勢を指示した上で受けさせていることだ。

 連日50分程度、常にゴロ処理から始まる併殺特守は「型」にこだわった地味な練習だが、慣れない動きや、逆シングルでのグラブトスなど細かいハンドリング技術が必要なプレーの連続に、初日は選手たちは大苦戦。続く30日には、全員に改善の傾向が見られ、指揮官も「うまなっているよ。昨日と全然ちゃうよな。できるんや、やればな」としてやったりだ。

 特守のラストは2000年代中日黄金時代の二遊間「荒木―井端」の代名詞でもあった二塁手が遊撃手にグラブトス、一塁への送球を完了させる通称「アライバ」の連係プレーで終了。日本一に輝いた1985年には岡田監督と二遊間コンビを組んだ平田ヘッドコーチはこの連係プレーの呼称に「君らは『荒木―井端』なんて書いて!『岡田―平田』でやっていたわけよ! あれをやり始めたのは岡田・平田コンビ! 間違わないでくれよ!」と冗談交じりに〝猛抗議〟するほど、守備網再生へ向けて重要なメニューであることを熱弁した。

 新任で担当の馬場内野守備走塁コーチによるとこのメニューは、監督・コーチミーティングで指揮官から直々に「やってみたら?」と提案があり導入に至ったもの。同コーチも「足の動きからしっかりとした形をつくっていかないと、速くは(動作)できない。オフでも自分で続けていけば、春のキャンプには全然違ってくる」と〝土台〟の重要性を指摘する。

〝鉄壁〟へ向けてまずは基礎固めから――。今秋の守備強化は体に染み込ませる「昭和式」が新体制でのコンセプトとなりそうだ。