1日に死去した〝燃える闘魂〟アントニオ猪木さん(享年79)の追悼連載「猪木自身が語った名勝負10番」第9回。卍固めと並ぶ燃える闘魂の〝代名詞〟について、生前の猪木さんが語っていたことは――。

【猪木自身が語った名勝負10番(9)】日本プロレス時代にUNヘビー級王座を保持していた猪木は1971年8月5日、名古屋市の愛知県体育館で同王座のV2戦としてジャック・ブリスコの挑戦を受ける。

 ブリスコは大学時代に全米学生選手権で優勝するなどレスリングの猛者で、プロレスのリングでも日米で活躍した。2008年にはWWEの殿堂入りも果たした名レスラーだ。

 ブリスコとは60分3本勝負で対戦。1本目はコブラツイスト(アバラ折り)を切り返され、電光石火の丸め込みでまさかの3カウントを奪われる。だが、2本目は猪木が原爆固めで投げ切って取り返すことに成功。運命の3本目、原爆固めのダメージが残るブリスコを、今度こそのコブラツイストでガッチリ捕獲してギブアップを奪った。

 この試合を振り返って猪木さんは「いろんな連中がコブラツイストをやってると思うんだけど、頭をきちっと押さえているヤツがいないと思う」と、この試合でも鋭い切れ味を放った必殺技について言及。

 そのポイントは「足首が返ってるんだよね、あれは。今のほとんどの選手がコブラツイストをやってると思うけど、ただ(足を相手に)乗っけてるだけでしょ。俺のはちゃんと足を返してるんだよね。そこがポイントなんですよ」と明かした。
 
 コブラツイストはその後も使い続け、猪木さんの代名詞ともいうべき技になっていく。

▽UNヘビー級選手権(60分3本勝負)
〈王者〉
○アントニオ猪木
2―1
〈挑戦者〉
ジャック・ブリスコ●
①ブリスコ
21分2秒
体固め
猪木
②猪木
7分6秒
原爆固め
ブリスコ
③猪木
1分37秒
アバラ折り
ブリスコ
※王者が2度目の防衛に成功
(1971年8月5日、日本プロレス・愛知県体育館)