パ・リーグのCSファイナルステージ第2戦が13日に京セラドーム大阪で行われ、リーグ1位のオリックスが同2位のソフトバンクに4―3で競り勝った。これで対戦成績はオリックスの3勝(アドバンテージ含む)となり、日本シリーズへ王手をかけた。

 やはり短期決戦は別物なのか。オリックス・杉本裕太郎外野手(31)がソフトバンクとのCSファイナルでシーズンとは別人の活躍を見せている。

 12日の第1戦では、先制となる押し出し四球を含め3打数2安打2打点の活躍でチームに勝利を呼び込むと、第2戦でも好調を維持。初回にチームを同点に導く遊撃強襲安打を放って勢いづくと、2―2で迎えた5回の第3打席では左翼席中段に豪快な決勝2点本塁打。この日も3安打3打点と大爆発した。

 大学を経て社会人から球界入りした遅咲きの31歳はプロ6年目だった昨季に打率3割超えで本塁打王に輝いた。だが、今季はシーズン序盤から大不振。5月下旬まで打率1割台をさまよい、本塁打もわずかに3本止まり。何とかシーズン中盤から本来の打撃を取り戻したものの、最終的には105試合で打率2割3分5厘、15本塁打、51打点という不本意な成績に終わった。

 そんな杉本が、ポストシーズンに入った途端の〝ラオウ覚醒〟である。昨季もCSファイナルで1本塁打を含む9打数3安打2打点でMVPに輝いたが、今回はその数字を上回る2試合で7打数5安打、5打点。なぜここにきて打棒が復活したのか。

 球団関係者はその要因を「性格的な意味合いが大きい」として、こう説明する。

「杉本は明るい性格のうえ〝天然〟ですからね。長丁場のシーズンでは不振が続くと悩むこともありますが、短期決戦は終わりが決まっていますし、一戦必勝。一試合、打席ごとに集中できるのが大きい。それに今シーズン序盤の不振の要因は相手のマーク、警戒が厳しくなったから。もちろん、今もマークは厳しいでしょうが、現在の役割は下位打線(第1戦は7番、第2戦は6番)ですし、相手バッテリーの警戒も緩い。そのあたりが結果につながっているのでしょう」

 そんな杉本は試合後、お立ち台で「2日連続お立ち台、めっちゃ気持ちいいです」と絶叫。決勝本塁打の場面は「(それまでに)2安打打ってたんで。もういいや、って思って打席に立ちました」と勝利の余韻に浸る観客を爆笑させた。

 その一方では、苦しんだシーズンを振り返り「(打撃が)良くなったなあ、って思ったらすぐおかしくなるのが今年の僕なんで。いっぱい悔しい思いをしましたが、こうやってCSでやり返すチャンスをいただいているんで。悔しい気持ちは忘れずに明日からもやっていきたい」とも。この気持ちがある限り、ラオウとチームの快進撃は止まらないか。