阪神は20日のDeNA戦(甲子園)に4―5で敗れ、痛恨の3連敗。4―2と2点をリードして迎えた9回に守護神・岩崎がまさかの3失点で、ついに4位へと転落した。
6日のヤクルト戦(甲子園)以降、6番へ降格されている主砲・佐藤輝明内野手(23)は4打数1安打1打点。3―2と一時勝ち越しに成功した直後の8回二死一、二塁から左前適時打を放つなど一定の結果を残したが、チームの勝利には直結しなかった。
ルーキーイヤーの昨季は蓄積疲労や相手の徹底した対策に悩まされ、打率2割3分8厘、24本塁打、64打点、25四球、173三振の成績で終えた佐藤輝。だが、今季はここまでチームでただ一人全138試合に出場し打率2割6分4厘、80打点、48四球、132三振とほとんどの面で数字は良化。課題としてきた確実性が向上していることは明らかに見てとれる。
だがその一方で、最大の魅力である本塁打数はリーグ11位の19本どまり。前半戦だけで20本塁打をマークした昨季のような爆発力は鳴りを潜めており、他球団の関係者たちも一様に「佐藤輝は昨季と比べ、怖さがなくなった」と口をそろえる。
2年目の佐藤輝は「進歩」しているのか? 井上一樹ヘッドコーチ(51)は「全然もの足りないよね。数字ほど上がっている感じはしない。春先から本人もいろいろ考えてやってきたのかもしれないけど、もっと高いところを目指さなきゃいけない選手なわけだから」と手厳しく語る。
背番号8の規格外のスケールを阪神入団以降、誰よりも間近で見てきた井上ヘッドだからこそ言える愛のゲキだ。
「自分がどれくらいの選手になりたいか、とイメージすることが肝だよね。このままでは平凡な選手で終わってしまう可能性すらある。まだシーズンは続くけど(秋季キャンプも含め)この秋をどう過ごすか。彼にとっても大きな分岐点になる」(井上ヘッド)
佐藤輝に望むのは「村上(ヤクルト)、柳田(ソフトバンク)、山川(西武)のように」チームを真の意味で勝利に導ける主砲への成長。
「気づきを与えられるように、こちらもいろいろと促してきたつもりだし、ひょっとしたらそれが足りなかったかもしれないという反省もある。でも、結局やるのはテメエなんだよと。ポストシーズンの戦いも含め『佐藤輝のおかげで勝てたな』という試合がもっと増えれば、本人の自覚も変わるかもしれない。そしたらアイツも一皮むける可能性もある」と井上ヘッドも、佐藤輝のラストスパートに期待を寄せる。
試行錯誤を繰り返しながら、今も進化の途上にある佐藤輝。だが、逆境をはね返しチームを奇跡へと導くポテンシャルを秘めているのは間違いなくこの男だ。虎の規格外男は、まだまだこんなものじゃない。












