個人成績よりもやはりチームの今後を見据えての「温存」だった。ロッテの佐々木朗希投手(20)が14日の日本ハム戦(ZOZOマリン)に先発し、5回4安打1失点(6奪三振)の好投で今季9勝目を飾った。

 初回、木村に先頭打者本塁打を浴びたものの、2回以降は完璧な投球を披露。5回まで毎回奪三振を奪うなど普段通りの〝怪物ぶり〟を見せた。

 だが、この日場内を騒然とさせたのが5回で降板となったこと。投球数はわずか58球だっただけに「故障発生か?」と心配する空気が球場内に充満した。しかも規定投球回数到達まで残り19回2/3に迫ったばかりか、奪三振数も「168」。リーグトップのオリックス・山本(181)に肉薄していた。個人成績やタイトル争いを考慮すれば、もう少し長いイニングを投げたほうがいいのだが…。井口監督は試合後こう断言した。

「(降板は)予定どおりですね。次回の登板も含めて5回というのを今日は目安にしていましたから。しっかり予定通り投げたのは大きいですし、また次回に向けていいリカバリをしていってもらいたいなと思います」

 ロッテは現在リーグ5位ながら、3位とは3ゲーム差とまだ上位進出の可能性は残る。そのためには豪腕右腕で確実に勝ちをものにしたいチームの思惑がある。その思いが今回の「58球降板劇」だったのだろう。

 佐々木朗本人も試合後「まだまだ残り試合もある。まずはケガなく1年間最後まで投げ切ることを目標にしながら次も調整したい」と早くも次戦を視野に入れ、あと1勝に迫った2桁勝利(10勝)については「勝ち星にあまり一喜一憂するのはピッチャーとしてはなかなかメンタル的に難しいところがある。そこよりもまずは自分のできる仕事をやったうえで(2桁勝利は)ついてくると思う」と数字より自らの役割をまっとうしていくことを明言した。

 タイトルや成績より、まずはチームの勝利。怪物は窮地のロッテを救えるか。