ゼロワン夏の祭典「火祭り」は波乱の幕開けとなった。

 開幕のBブロック公式戦(1日、東京・新木場)でノアの稲村愛輝(29)は世界ヘビー級王者の田中将斗(49)と対戦。初出場の昨年大会は「左腓骨骨折」で途中離脱しており、汚名返上をかけて臨んだ。

 試合は序盤から激しい肉弾戦が展開され、田中の強烈なエルボーで意識が遠のきかけた。それでも怪力を生かしたパワースラム、ボディースラムで反撃し、王者相手に互角に渡り合った。

 終盤もスライディングDの餌食となるが、3カウントは許さない。そのまま殊勲の30分ドローに持ち込み、貴重な勝ち点3を手にした。

 試合後は「引き分けだからって、田中将斗に近づけたと思ってないっスよ。俺はまだまだ強くなりたいっス。俺は今持ってる力を全て出し切って引き分けでした」と悔しさをあらわにした上で「残り必ず全員に勝ちます」と誓った。

 一方、6月4日大田区大会でノアの杉浦貴から王座を奪還し、優勝を義務づけられた大会で痛恨のドロー発進となった田中は「馬力が違う。一発一発がすごいし。想定外のパワーファイターとやってきたけど(稲村は)違う」と賛辞を贈るしかなかった。

 それでも「今年の火祭りは負けられへん。俺が火祭り刀を持たな始まらんのや」ときっぱり。5大会ぶり6度目の優勝に向け巻き返しを見据えた。

 決勝は31日の東京・後楽園ホール大会で行われる。