【英国ゲイレス31日(日本時間1日)発】米、欧州女子ツアー共催の「スコットランドオープン」最終日(ダンドナルド・リンクス=パー72)、首位と4打差の9位から出た古江彩佳(22=富士通)が、ボギーなしの10バーディーで62と異次元猛チャージをかけて通算21アンダーとし、ルーキーイヤーで米ツアー初優勝。ツアーメンバーとして同期の渋野日向子(23=サントリー)より先に勝ったが、実はこの活躍は“予言”されていた。同じく9位スタートの畑岡奈紗(23=アビームコンサルティング)は通算15アンダーの7位だった。
出だしの1番パー4でバーディー発進すると、圧巻は6番パー3からの6連続。優勝争いに殴り込みをかけ、最終組のリディア・コ(ニュージーランド)やセリーヌ・ブティエ(フランス)が伸び悩む中、15番パー3のバーディーで抜け出すと、上がり2ホールも1つずつスコアを伸ばして単独トップでホールアウト。後続組が追いつけないことが確定し優勝が決まった。
古江は「すごく集中できて、プレーを終えられた。まさかルーキーイヤーで優勝できるとは思っていなかったので本当にうれしい」と穏やかな笑みを浮かべた。しびれる優勝争いで「62」の自己ベストスコアはメンタルも強い証し。「いつミスするんだろうと思いながらラウンドしていたけど、うまく切り替えてショット、パットができた」と振り返った。ラウンド後には米ツアー通算6勝の畑岡から祝福を受けた。
昨年12月の米ツアー最終予選会を7位で通過して飛び込んだ新たな舞台。2019年の「AIG全英女子オープン」を制した渋野が同期とあって、国内ツアー通算7勝の実力者とはいえ、脇役的に見られがちだった。しかも渋野が今季序盤のメジャー「シェブロン選手権」で4位、「ロッテ選手権」でも2位と活躍する一方で、古江は予選を突破するもののトップ10が遠い成績が続いただけに、なおさらだった。
しかし下馬評が低かったわけではない。むしろ同期のメジャー覇者より活躍を期待する声もあった。ベテランツアー関係者は「世間的な注目は渋野さんでしょうけど、安定した成績を残せるのは古江さんかもしれないね」。別のツアー関係者は「飛距離は少し劣るけど、古江選手の正確なショットやパッティングのうまさがあれば、米ツアーでも十分にやっていける」と高評価を口にしていた。
そんなステディーなゴルフ力は同組選手の戦意を喪失させる“魔力”がある。象徴は今季初のベスト10入り(2位)となった5月の「バンクオブホープ・マッチプレー」。いくらリードされても焦りを見せず、ときにはロングパットを沈めるようなプレーに、相手が自滅するシーンも少なくなかった。ストロークプレーは目の前の選手だけが相手ではないが、この日同組で優勝を争った金孝周(キム・ヒョージュ=韓国)が終盤に伸ばせなかったのも、この力が影響したかもしれない。
今週は今季メジャー最終戦「AIG全英女子オープン」(4日開幕、英国・ミュアフィールド)に臨む。メジャー初制覇の期待が一気に高まる中、大舞台に向けて「また切り替えて頑張りたい。まずはしっかり休んで備えたい」と強調した。












