誤解を解く意味でも価値あるアーチだった。日本ハムの清宮幸太郎内野手(23)が、8日のDeNA戦(札幌ドーム)で〝怒りの一撃〟を放って前夜の雪辱を果たした。
3―0の4回先頭で迎えた第2打席、相手2番手の入江にカウント1―2と追い込まれながら、真ん中に入ったフォークを一閃。きれいな放物線を描いた7号ソロを右翼席中段に放り込んだ。
シーズン7本塁打は2018年、19年、20年と並んで自己最多。2打席連続本塁打を記録した5月28日の巨人戦(札幌ドーム)以来となる34打席ぶりの一発に、若き大砲は「追い込まれていた中でホームランを打てたことは自信になります。打った瞬間(確信できる当たり)だったんで、気持ち良かったです」と誇らしげだった。
奮起しなければならない理由が二つあった。一つは7日の同カードで今永からチーム唯一の出塁となる四球を選んだものの、ノーヒットノーランの屈辱を味わったこと。さらに一部で報じられた試合後の〝悔し涙〟についても疑いを晴らす必要があった。
前夜の試合終了直後、清宮はベンチで目頭を抑えていた。実際には左手で汗をぬぐっただけだったそうだが、一部で「悔し泣き」と報じられた。帰り際にすれ違ったビッグボスから報道陣に清宮の〝悔し泣き〟について質問されたことを知らされ、清宮は「えっ、何のことですか?」と目を白黒させたほどだったという。
常に注目される存在だからこその誤解だったのかもしれないが、本人にしてみれば面白くはなかったはず。前夜に食らったノーヒットノーランは「相手が上手だった」と割り切り「すぐに(気持ちを)切り替えることはできた」と言い、悔しさをダブルで晴らす結果につなげた。
5―3でDeNAを下した日本ハムは連敗を5で止め、交流戦最下位からも脱出した。勝利に貢献する一打を放った清宮は〝未知の8号本塁打〟に「とっとと超えたいです」と意欲的を燃やしている。












