米スタンフォード大学で東アジア研究を専門とする元フィギュアスケート選手のナンシー・ハミルトン氏が、国際スケート連盟が規定する現行のフィギュアスケートの採点システムを批判し、4回転ジャンプを重視せず芸術性をより高く評価するよう提言した。
米紙「スタンフォードデーリー」はハミルトン氏のコラムを掲載。現在の採点システムでジャンプばかりが高得点を獲得し、特に女子のロシア勢で身体的負担が顕著になっていることを危惧した。
「健康な女性の身体の限界を超えて、このスポーツの技術的内容を向上させ続けるための執拗さを推進しているのは何か? 答えは採点システムにある。芸術的なスコアに比べて、技術的なスコアを大幅に偏重するシステムが生まれた」と〝ジャンプ大会〟と化している現状に疑問を呈した。
その一例として「10代の選手で成功したエテリ(・トゥトベリーゼ)の実績では、スケーターが燃え尽きるか、20歳までに衰弱したというデータが散らばっている。残忍なトレーニングメニューと制限された食事は思春期を妨げ、体をしなやかで空力的に保つ。不十分なジャンプ技術で無理して跳ぶことが、彼女のスケーターの多くを衰弱させている」と厳しく分析した。
選手を守るためにもジャンプ偏向主義の採点を止めるよう提言。「現在構成点と呼ばれている芸術性の審査に、大幅な改革が必要だ。構成点はスケートの質を評価する」と芸術性をより重視するよう主張。そして「ISU(国際スケート連盟)はそれに対処する必要がある。そうしないと、この女子五輪競技は暗黒世界のような結末が繰り返され、悪夢になるリスクがある」と強く訴えた。
フィギュア界のジャンプ偏重主義が変わるのか。一石を投じることになりそうだ。












