フィギュアスケートの世界選手権(フランス・モンペリエ)女子フリーが24日(日本時間25日)に行われ、北京五輪銅メダルの坂本花織(21=シスメックス)が155・77点、合計236・09点とともに自己ベストで初優勝した。首位に立ったショートプログラム(SP)に続き、ジャンプもノーミスと完璧な演技を披露。日本勢の優勝は2014年の浅田真央以来8年ぶりで6人目の世界女王となった。

 SPで首位に立った坂本は最終滑走でフリーに臨むと、冒頭でダブルアクセル、3回転フリップに成功し、コンビネーションジャンプもきれいに決めた。後半も3回転フリップ―3回転トーループなどすべてのジャンプを完璧に着氷。演技を終えると、優勝を確信したのか、右手を何度もリンクに叩きつけて喜びを爆発させた。

 今季の坂本は大技の4回転ジャンプやトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を回避し、ジャンプの完成度(出来栄え)を高め、スケート技術や表現力を磨いてきた。銅メダルを獲得した北京五輪と同じようにノーミスの演技は人気ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の名ゼリフ「私、失敗しないので」を思い起こさせる完璧なパフォーマンスだった。

 今大会はロシアがウクライナに侵攻したために北京五輪金メダルのアンナ・シェルバコワ(17)、銀メダルのアレクサンドラ・トルソワ(17)ら同国勢は出場禁止となった。それでも世界トップ選手の集まる最高峰の舞台で世界女王に輝き、表彰式の真ん中で君が代を聞きながら号泣。大粒の涙を流しながら金色のメダルを手にした。

 歴史に名を刻んだ坂本は「今年は五輪の1か月後に世界選手権があって調整が今まで以上にきつくてどうなるかなと思っていた。最後の最後までやり切れて、このメダルにはすごく価値を感じている」と喜びを語った。

 また、他の日本勢は樋口新葉(21=明大)が合計188・15点で11位、初出場の河辺愛菜(17=木下アカデミー)が合計182・44点で15位。日本は上位2人の順位合計が「13」以内となり、来年の世界選手権(さいたま)の出場枠で最大3を確保した。