英政府がイングランド・プレミアリーグのチェルシーでオーナーを務めるロシア人実業家ロマン・アブラモビッチ氏(55)の資産を凍結した問題で、クラブの銀行口座とクレジットカードも停止されることになった。

 いよいよ〝待ったなし〟だ。英政府はウクライナへ侵攻したロシアのウラジミール・プーチン大統領とアブラモビッチ氏の緊密な関係を認め、資産を凍結。これによりクラブショップは閉鎖、チケット販売、選手の契約更新や移籍が禁止となり、進行中のチーム売却もストップとなった。また年間4000万ポンド(約60億8000万円)で契約したゼッケンスポンサー(胸部分)の英通信大手「THREE」も撤退を発表した。

 そんな中、英紙「デーリー・メール」など各メディアによると、チェルシーは銀行口座も停止され、クラブ名義のクレジットカードの使用も停止されたという。その理由について「活動を継続するために英政府から付与された特別ライセンスを評価する時間が必要なため」としているが、日々の活動資金を封印されたことで、クラブ運営にも大きな影響が出るのは避けられない。

 特に試合会場での案内係や警備スタッフの日当や食事代などの費用をはじめ、イレブンやコーチ陣の宿泊費や食事代の支払いも微妙な情勢となる。英メディア「アスレチック」は「クレジットカード(の使用停止)にまで及んだことでチームバスの燃料を買うことができないことを意味する」とし、エースのベルギー代表FWロメル・ルカク(28)ら選手たちはスタジアムにもたどり着けないと指摘した。

 また英紙「デーリー・スター」はチェルシーの現状について「大きな経済的困難に直面する可能性があると懸念される」とし「現在の現金準備も厳しい制裁のために28日に枯渇すると主張する。クラブ当局者はわずか17日後に破産する恐れがある中、政府と連絡を取り合っている」と報じたように、名門クラブは崖っ縁に追い込まれてしまったようだ。