闘魂クラブならぬ方舟クラブ誕生!? ノアは24日、都内で会見し本紙昨報通り新GHCヘビー級王者の〝野獣〟藤田和之(51)の入団を発表。さらにパキスタンの英雄アクラム・ペールワン(故人)の一族でもあるレスリング選手アビッド・ハルーン(22=パキスタン)が所属になったことも明らかにした。ノアは、これをきっかけに世界中のレスリング選手発掘を目指すつもりだ。
中嶋勝彦を破りGHC王座を奪取した名古屋大会の一夜明け会見で、藤田は24日付でノアへの正式入団を発表。「これからは野獣ではなく、人間・藤田和之、ノアの藤田和之として生きていきたいと思っております」と殊勝な態度を見せた…かと思えば、終了した途端に「終わり? あー疲れた。ビール頂戴!」とジョッキを3杯連続で空にするなど〝野獣劇場〟を展開した。
その様子を何とも言えない表情で見ていたのが、アビッドだ。藤田の師匠、アントニオ猪木氏が1976年に死闘を繰り広げたパキスタンの英雄・ペールワンを大叔父に持つ。2014年に同国を訪れた猪木氏に弟子入りを志願し、その支援で来日すると日体大などでトレーニングを積み、21年のレスリング全日本大学選手権125キロ級で準優勝。昨年の東京五輪もパキスタン代表として97キロ級で世界最終予選に臨んだが敗退した。
今後はノアのサポートを受けながら24年パリ五輪を目指し、その後プロレスデビューする。ノアを統括するサイバーファイトの武田有弘取締役は、今回のアビッドの〝獲得〟についてIGF関係者からの推薦があったとしつつ「我々は将来プロレスラーになるレスリングアスリートを集めていきたいんです」と語気を強めた。
新日本プロレスの永田裕志率いるレスリングチーム「TEAM NEW JAPAN(TNJ)」の原型で、かつて藤田も在籍したレスリング部門「闘魂クラブ」に近いが、違う点は「プロレスを目指すレスリング選手を集める」という明白なゴールがある点。さながら〝方舟クラブ〟といったところか。武田取締役は「方舟クラブは仮称ですけど、ハルーンが藤田さんに教わるのもいい。プロレスラーになってからも、レスリングベースの戦い方は参考になるはず」と力説。全日本選手権2度優勝とレスリングで輝かしい実績を持つ藤田に〝方舟クラブ〟の指導者として期待を寄せた。
野獣はこの取り組みに「すごくいいと思います。最近は学生プロレス出身の人が多くなっている。決して悪いことではないけど、そこにアスリート出身の人も入ってくる中で幅が広がるから」。アビッドも「自分がうまくいけば、ほかにも『プロレスラーになりたい』と思うレスリングの選手が出てくると思う」と意気込んだ。
〝方舟クラブ〟はマット界に新たな動きを呼ぶのか。ちなみに闘魂クラブ出身のケンドー・カシンは「私はノアではないので全く関係ございません。藤田君と一緒に小川良成が指導すれば受け身のうまいレスリング選手が育っていいと思います」と話している。












