巨人キャンプに〝ビッグボス旋風〟が吹き荒れた。15日に行われた日本ハムとの練習試合(那覇)で原辰徳監督(63)と新庄剛志監督(50)が初対決。前日比8倍の観客が集まり、改めて注目度の高さをうかがわせた。両監督は通称「原タワー」で1時間近くも話し込むなど和やかなムードが流れたが、2人の〝合体〟を迎えるまで、球団内の一部ではピリピリムードも漂っていた。


 注目の初顔合わせに、球場内は試合前から熱気に包まれた。沖縄キャンプ初日となった前日14日はチームが通常の練習日だったことや新型コロナ禍、雨天の影響もあって観衆は500人にとどまったが、この日は様相が一変した。

 人気球団の巨人と今をときめくビッグボスとの初遭遇。平日ながら4000人の観衆が集まり、両監督による「原タワー」での会談にはカメラマンから無数のシャッターが切られた。原監督が会話のすべてを明かすことはなかったが「(新庄監督が球界を離れていた間に)温めていたものがあったというところに、俺はビックリした。どこかに野球というものが中心にあったんだな。2、3質問もあった。『好きなようにやりなさいよ』と(伝えた)」という。

 百戦錬磨の原監督と新米の新庄監督。知名度抜群のトップ会談は穏やかな雰囲気のまま幕を閉じたが、ここに至るまでには妙な緊張も走っていた。発端は、ファンを喜ばせるための情報発信を欠かさないビッグボスによる、SNSを使った巨人サイドへの〝攻撃〟だった。新庄監督は同学年でもあり、気心の知れた元木大介ヘッド兼オフェンスチーフコーチ(50)に向け、キャンプイン直前の1月下旬に突如、この日の練習試合前に「僕と大介でホームラン競争でもしないかい!?」と提案した。

 これに元木ヘッドが「今の私に打つ自信は無いです…」などとSNS上で丁重に断りを入れると、翌日に50歳の誕生日を迎えた新庄監督は元木ヘッドが投稿したインスタグラムの写真に対して「大介~ ピースはもうやめようや」と記した。

 こうした一連の流れにイマドキな両球団のファンは敏感に反応。巨人関係者の一人は「2人の間の温度感はSNSの文字だけでは伝わらない。ファンあってのプロ野球。ファンを大切にする新庄監督の気持ちも十分に分かるが、元木ヘッドもチームでの立場があり、球団の風土も違う。新庄監督が〝しつこい〟と思われても、断った元木ヘッドが〝逃げた〟と思われても誰も得をしない。次は何を仕掛けてくるんでしょうか…」と悩ましげだった。

 結果的に元木ヘッドが前述の断りを入れて以降はSNS上で反応することなく〝ナゾの空中戦〟は沈静化。両監督による「原タワー」での会談後に、元木ヘッドがタワー上のビッグボスと言葉を交わし、お互いのベンチへと帰っていった。リーグは違えど、今後はライバルとしてしのぎを削ることになりそうだ。