北京五輪フィギュアスケート女子中国代表の朱易(19)が同国内のSNSで〝大炎上〟している。
事の発端は6日に行われたフィギュアスケート団体戦2日目の女子ショートプログラム(SP)。中国代表として登場した朱は冒頭のフリップ―トーループの3回転連続ジャンプで転倒し、壁に激突するアクシデントに見舞われた。後半の3回転ループも抜けてシングルとなり、女子SP10人中で最下位。首位のカミラ・ワリエワ(ロシア)の得点(90・18点)の半分にも満たない47・03点という無残な成績となった。この失速が響き、初日終了時点で3位だった中国は5位に転落してしまった。
これに激怒したのが一部の中国国民だ。国内最大のSNS「微博(ウェイボー)」には朱への批判がコメントが相次ぎ、米放送局「CNN」はハッシュタグ「Zhu Yi has fallen(朱は落ちた)」が数時間で2億ビューに上ったことを伝えている。現在、ハッシュタグは検閲の対象となったというが、同メディアによると「これは恥ずべきことだ」というコメントも1万以上の「賛成票(いいね)」を得たという。
朱が中国国内で誹謗中傷の対象となる背景には代表入り経緯もある。今大会の女子代表1枠は2020年グランプリシリーズ中国大会覇者で「女神」として大人気の陳虹伊が選出されるとみられたが、フタを開けると主要国際大会で優勝経験がない朱だった。さらに朱が米ロサンゼルスの移民家庭に生まれ、流暢な中国を話せないこともバッシングの一因となっており、CNNは「多くの国民は米国生まれの朱が、中国生まれの選手を犠牲にしてまで中国代表に選ばれたのはなぜ?と疑問を投げかけている」としている。
これまで中国では国際大会で成績が悪い選手が叩かれることは多かった。「メダル数は中国政府による『国力の証し』として長い間宣伝されてきた」(CNN)といい、今回の朱に対する攻撃は氷山の一角だ。
朱は15日の個人戦女子SPに出場予定。ここまで散々な五輪デビューだが、果たして汚名返上できるか。












