第107回全国高校野球選手権大会が5日に開幕し、第1日は開会式後の午後5時半から創成館(長崎)―小松大谷(石川)の1試合のみ行われた。今大会は酷暑対策のために「朝夕2部制」を拡大。午前の部、午後の部ともに終了時間を設け、超過すると継続試合が実施される。第4試合はナイターとなり、大幅な変更がチームに与える影響も少なくない。大阪桐蔭OBの高校野球ユーチューバー「田端ブラザーズ」の田端良基氏(31)に問題点を聞いた。
センバツでは3試合日で「2部制」3日間としたが、今回は4試合日で4日間に拡大。第1試合が午前8時、第2試合が午前10時30分、第3試合が午後4時15分、第4試合が午後6時45分の開始予定としており、連日のナイター試合は避けられない。また第2試合で午後1時半、第4試合で午後10時を超えると新しいイニングに入らず、後日に継続試合となる。
最も気温が上昇する時間帯を避ける措置とはいえ、チームへの影響は少なくない。大阪桐蔭の4番を務め、甲子園では花巻東・大谷翔平(ドジャース)から本塁打を放った〝伝説のスラッガー〟田端氏は「2部制は歓迎。全日程でやる方がいい」としながらも「継続試合には大反対」と力説した。
「野球は流れのスポーツなのに流れを止めちゃうと野球じゃなくなる。今の流れなら逆転できるだろう、という時に継続試合になるパターンがある。ファインプレーで終わったり、ゲッツーで終わったりとか、いろいろな流れがそこで途切れてしまう。負けてるチームはリセットできるけど、デメリットの方が大きい」と指摘する。
また、継続試合になるとアルプスの応援団も残ったわずかのイニングのためだけに後日〝出直し〟することになり、点差が開いた展開ならなおさら経済効率もよくない。そこで田端氏が提唱したのが「コールド制」の導入だ。「地区予選と同じにするんです。5回まで10点差以上、7回までに7点差以上がついたら決着ということにすれば、大きく試合時間を短縮できるでしょう。2部制を完全にやっていくならコールド制を条件にすることです」と継続試合が減ると見ている。
同時にナイター開催の解消にもつながる。グラウンドにナイター設備のある学校が有利なのは明らかで「プロでも甲子園のナイターは難しいと言われている。フライも見えにくいし、投手の球も速く見えるし、曲がりも大きく見える。感覚としては…ボールが光って見えて違和感があるんです。まったくナイターが初めてのチームで目が慣れる時間がなく、いきなりの暗いナイターというのは難しいでしょう。僕はやっていたので分かります。同じピッチャーが昼に打てるのに夜に打てないとか、投手有利になるんです」と〝不公平感〟があるという。
来年以降はさらに2部制の日程拡大が考えられ、高野連では近い将来の7イニング制導入も検討している。大会継続にさまざまな対策を講じてきたが、容赦ない酷暑、現場の声とどう向き合っていくか。問題は山積みだ。












