目指すは父超えだ。フィギュアスケート男子・北京五輪代表の鍵山優真(18=オリエンタルバイオ・星槎)が15日、中京大で練習を公開し「やっと安定してきたというか、自分らしいジャンプが跳べるようになってきたかなという感じがする」と充実の表情を浮かべた。

 代表決定直後は喜びに浸った一方で「今のままでは勝っていけない」と危機感も抱いた。そこでグランプリ(GP)シリーズ、全日本選手権で回避してきた4回転ループの練習を再開。この日は見事に着氷させ「この調子だったら入れるんじゃないかなと。まだ確定はしていないですけれども、入りたい」と自信をのぞかせた。

 五輪では最後まで攻め抜く。父・正和コーチからの提案で、基礎点が1・1倍になる後半に4回転トーループ―1回転オイラー―3回転サルコーの3連続ジャンプを組み込む方針。「理由は単純でそっちの方が飛びやすい。後半に入れることで点数も伸びるので、結構今は自信を持って跳べている」と手応えを口にした。

 父・正和コーチは、五輪2大会に出場したが、表彰台には届かなかった。「お父さんよりいい結果を残して、いい演技をしてある意味、親孝行というか、感動させられる演技ができたら」。感謝の思いを胸に、大舞台で過去最高の演技を見せつける。