東洋大の酒井俊幸監督(44)が、11日に行われたオンライン会見で、教え子の相沢晃(23=旭化成)について語った。

 相沢は、日本選手権(4日、大阪・ヤンマースタジアム長居)の男子1万メートルで27分18秒75の日本新記録をマークして初優勝。東京五輪代表の座を勝ち取った。

 現地で観戦していた酒井監督は「学生時代から五輪を目標にしていた。また、同郷(福島・須賀川市)で(1964年東京五輪男子1万メートル6位、男子マラソン銅メダル)の故・円谷幸吉氏のことを思いながら、彼は『同じ1万メートルでまずは五輪に出たい』と宣言しての内定だったので、私も言葉にできないほどのうれしさをかみしめながら最後の1周のゴールシーンは見ていた」と振り返った。

 とはいえ、まだ五輪への出場が決まっただけ。恩師として「ここは通過点なので、五輪でしっかり勝負すること。そして、競技人生の中でマラソンにも挑んでいくことになると思うので、東京五輪が彼の競技人生の中でさらに発展して次につながるようなものにしてほしい」とエールを送った。