北京五輪でドーピング検査を担当する国際検査機関(ITA)が16日、スキー距離女子ウクライナ代表ワレンチナ・カミンスカ(34)がドーピング検査で陽性判定が出て、暫定的に出場停止処分がくだされたと発表した。

 ITAは10日に行われた競技における検査で、世界反ドーピング機関(WADA)で禁止されているステロイドと2種類の興奮剤が検出されたと説明。「競技者にはこの件について通知され、規則に沿った問題の解決まで暫定的に資格が停止された。これにより、競技者は2022年冬季五輪での競技、トレーニング、コーチング、または活動への参加を禁止された」とカミンスカに対する暫定的な資格停止処分と北京五輪からの〝追放〟が決まった。

 カミンスカが〝一発アウト〟となったことに、ネット上では「ロシアはOKでウクライナはNGなんだ」「ロシアが許されてる以上、ウクライナも許されるのが、当然だろう。もう、収拾がつかなくなっている。絶対に、ロシアを許可してはいけなかったのに」などの声が続出。フィギュアスケート女子ロシア・オリンピック委員会(ROC)のカミラ・ワリエワはドーピング違反が発覚しながらその後も個人戦への出場が許可されており、対応の違いを疑問視する意見が相次いだ。

 ロシアとウクライナは軍事的な緊張が続いていることも相まって、両国の選手への対応の〝違い〟にも注目が集まっている。