今夏の東京五輪に臨むサッカー男子の日本を率いる森保一監督(52)の金メダル取りにも影響が出そうだ。

 J1クラブ関係者によると、東京五輪の最終登録メンバー18人の選考について「各クラブから3人まで」とすることでまとまったという。2012年ロンドン、16年リオデジャネイロ五輪でも採用された〝人数制限〟が東京大会でも採用されることになった。

 Jリーグは7月11日までリーグ戦が組まれており、五輪期間中も一部の試合が開催される予定だが、東京大会に向けては24歳以下の有力候補に海外クラブ所属の選手が多いことから「各クラブ3人」の制限が設定されたことにメンバー選考への「大きな支障はないだろう」という。

 ただ、海外クラブ所属選手の招集は微妙な情勢だ。25歳以上のオーバーエージ枠(OA)も含めてクラブに選手派遣の義務がないためで、あくまで海外クラブとの交渉次第となっており、リオデジャネイロ五輪ではメンバー入りしたFW久保裕也の派遣を拒否されたこともあった。

 日本サッカー協会も現時点で正確な招集状況は見通せていないようだが、場合によっては、OA枠も含めてJリーグ組を中心にチームを編成しなければならない可能性もあり、森保監督の選手選考にも影響は避けられない。同クラブ関係者は「だから原則3人プラスアルファになっている。制限を超える場合は各クラブとの個別交渉になる」と語っている。

 森保監督は自国開催の五輪で悲願の金メダルを狙うが、海外クラブだけではなく、国内でも制限がついたことで18人の最終メンバー決定まで波乱含みとなるのは間違いないようだ。