【ビアンカ・ブレア(ロウ)】

「EST」(最上級)の異名を誇り、4月2日「レッスルマニア38(WM)」で〝ザ・マン〟ことベッキー・リンチからロウ女子王座を奪取し、2大ブランド制覇を達成して新たなWWE女子の「主役」となったのがビアンカ・ブレアだ。

 テネシー州ノックスビル出身の33歳。サウスカロライナ大学、テキサスA&M大学では陸上のトラック競技(ハードル)選手として活躍し、全米代表に選ばれた経験も持つ。170センチ70キロの恵まれた体格と抜群の運動神経を誇る。

 陸上競技をケガで断念した後、プロレス入りを決意。2016年4月にトライアウトを受けてWWEと契約。同年9月26日にNXTでプロデビューを果たした。その後は順調に成長を続け、年と18年に女子トーナメント「メイ・ヤング・クラシック」に出場。紫雷イオやリア・リプリーら後のNXT女子王者勢と抗争を展開するも王座には手が届かなかった。20年2月には、当時「ロイヤルランブル(RR)」女子RR戦を制した後にNXT女子王者になったシャーロット・フレアーに挑戦も惜敗している。

 同年4月にロウ、10月にスマックダウン(SD)移籍すると21年から驚異の快進撃が始まる。1月の女子RR戦で殊勲の初優勝を果たすと、同年4月の「WM37」でSD女子王者サーシャ・バンクスを撃破。悲願の初戴冠を果たすも、8月にベッキーに敗れて王座を失った。

 しかし10月にロウ移籍後、今年4月の「WM38」ではベッキーを必殺のKOD(変型顔面砕き)で撃破して同王座初戴冠。SD女子王座戦のリベンジを果たした。6月5日のPPV大会「ヘル・イン・ア・セル」では〝女帝〟アスカ、ベッキーとのトリプルスレッド王座戦で名勝負の末、アスカをフォールして防衛に成功。7月3日のPPV大会「マネー・イン・ザ・バンク」では、リア・リプリーの挑戦を受ける。長く編んだ髪の毛を愛らしく振り回しながらの快進撃は続くか。