女子プロレス「スターダム」春の祭典「シンデレラ・トーナメント」2回戦が17日の後楽園大会で行われ、岩谷麻優(29)とジュリア(28)が揃って敗退する波乱が起きた。

 鹿島沙希と対戦した岩谷は、開始前の握手を罠とした奇襲にきっちり対応。投げっぱなしのジャーマンスープレックスを決めて先制に成功する。

 ところが一気にたたみかけようとツームストーンパイルドライバーを狙ったところを切り返されると、起死回生(トケエスパルダ)で押さえ込まれる。これをカウント2で返した岩谷だったが、押さえ込みの応酬から再び起死回生を決められ、わずか17秒でフォール負けを喫してしまった。

 よもやの秒殺負けに岩谷は「何が起きました? 今日汗かいてないし、なんなら入場のほうが15倍くらい長かった…。鹿島沙希はなにかあるとは思ってたんですけど、こんな形で今年のシンデレラトーナメントが終わるとは思ってなかった」と呆然自失。「試合、しましたよね?」と、痛恨の敗退に混乱した様子だった。

 またコグマと対戦したジュリアも不覚を喫した。飛びつき式の変型卍固めで捕獲したが、絡めとったの状態のままロープ際に歩み寄ったコグマにエプロンまで運ばれる。スライディングキックで場外へと蹴り落とされ、オーバー・ザ・トップロープで敗戦となってしまった。ジュリアはノーコメントで控室へ消えた。

 2015、16年大会覇者の岩谷と20年大会覇者のジュリアが揃って2回戦で姿を消し、トーナメントは大荒れの様相。ベスト4にはなつぽい、コグマ、葉月、そして鹿島を準々決勝で破ったMIRAIと新鮮な顔ぶれが揃い、29日大田区大会で準決勝戦と決勝戦が行われる。