女子プロレス「スターダム」9日の大阪城ホール大会で、ワールド王者の林下詩美(23)が彩羽匠(28=マーベラス)を下し、V7に成功した。

 詩美は彩羽と9月20日に「5★STAR GP」の公式リーグ戦で激突。しかし、ともに団体の看板を背負うエース対決が試合時間20分で決着するはずもなく、時間切れ引き分けだった。

 この日、詩美は王者の風格漂う新テーマ曲とガウンで入場し、序盤は相手の出方を探るような展開。中盤に差し掛かると彩羽に右腕を集中攻撃され、何度も悶絶させられる場面もあったが、詩美もロープにかけた彩羽の右足をドロップキックで打ち抜くなど、容赦ない攻めで反撃に出た。

 一進一退の攻防は、またも20分を超えることに。すると詩美が寝ている相手の脚をクロスさせて抱えてから回転する変型ドラゴンスクリューを決め、さらに足4の字固めで大ダメージを与える。その後もともに譲らず、彩羽にパワーボムで投げられるピンチもあったが、詩美はビッグバン・ベイダーをほうふつとさせるハンマーパンチでふらふらにさせる。さらに投げっ放しジャーマンでコーナーに叩きつけてからラリアート、ハイキックをキャッチしてのパワーボム、最後はBTボムとつないで30分52秒で勝利した。

 試合後、詩美は「7度目の防衛に成功しました。あなたは本当にタフなので、朱里さんと同じくらい最高の挑戦者でした」と感謝の言葉。さらに11月3日の神奈川・川崎市とどろきアリーナ大会での挑戦者を求めた。

 するとこれに応じて現れたのがまさかの葉月だ。この日の復帰戦でコグマに勝利したばかりだが「詩美、防衛おめでとう。あなたが今持っている赤いベルト、私に挑戦させてください」と挑戦表明を受ける。さらに舞華も現れ、すったもんだの結果、11月3日の「王者・詩美 vs 挑戦者・葉月」の勝者に11月27日の東京・国立代々木競技場第二体育館大会で舞華が挑戦することが決定した。

 詩美は「葉月さん復帰おめでとうございます。葉月さん…いや葉月! そんな復帰したてで取れるようなベルトじゃないって、そんなことお前も分かってるだろ? でも挑戦資格ある人ならいつだって受けてやりますよ」とふてぶてしく受諾した。

 ワールド王座は、12月29日の両国国技館大会で、朱里が現在所持する権利証の保持者を挑戦者にタイトル戦を行うことが決定済み。つまり詩美は最多で残り3か月で3試合のタイトル戦を戦うことになる。タフなタイトル戦ロードを生き残れるか。