ノアの〝プロレスリングマスター〟こと武藤敬司(59)は8日、都内で会見し、左股関節唇損傷により長期欠場することを発表した。現在、丸藤正道と共に保持するGHCタッグ王座は返上する。

 武藤は昨年2月12日に潮崎豪との激闘を制しGHCヘビー級王座を初戴冠。その後はノアに入団して方舟マットの最前線に立ち続け、11月には丸藤とのコンビでGHCタッグ王座も奪取した。史上2人目となる主要3団体のシングル王座とタッグ王座の完全制覇を達成する大活躍で、潮崎との一戦は東京スポーツ新聞社制定「2021年度プロレス大賞」の年間最高試合賞(ベストバウト)にも選出された。

 だが激闘を続ける中、GHCヘビー級王座から陥落した6月の丸藤戦では18年の両ヒザ人工関節置換手術以降封印していた月面水爆を放つなど、勝利のために自らの体にダメージを蓄積させることもいとわない場面も…。そんな活躍は年が明けても続き、1月は8日の新日本との対抗戦に清宮海斗と打って出たかと思えばGHCタッグ王座防衛戦も元日と16日に行うなど4試合に出場した。

 そんな中、ヒザに続き股関節が悲鳴を上げた形だ。欠場を決めた武藤は「今年の1月1日の日本武道館試合後くらいから、左の股関節が痛くなりましてですね。いまだに歩くこともままならない状態で、病院に行ったところ、長期欠場した方がいいんじゃないかと聞いて、その旨を会社に伝えて。結論を言うと長期欠場をすることになりました。の中で、GHCタッグチャンピオンであるパートナーである丸藤選手には申し訳ないのですが、断腸の思いでベルトを返上することになりました」とコメントした。