ノアのグローバルタッグリーグ戦でGHC王者に連勝する快挙を成し遂げた齋藤彰俊、井上雅央組が、闇軍団「ダークエージェント」の復活をアピールした。

 同リーグは勝ち点6の5位に終わったが、値千金の「3勝」だった。GHCタッグ王者の中嶋勝彦、潮﨑豪組に黒星を与え、最終公式戦ではGHCヘビー級王者の清宮海斗をリングアウト葬。殊勲賞ものの波乱を呼び込んだ。

「フフフ…新体制になって明るい未来が見えてきたノアに足りないものが、これで分かっただろう。それは闇だ。光あるところに闇がある。ノアの明るい未来と我々は表裏一体だ。王者に勝ったんだから挑戦権をくれてもいいだろう」と齋藤の怪気炎は止まらない。

 一方、長いリーグ戦で死んだふりを続け、時には本当に死んだのではと思える時もあった悲しき中年・井上は「ハア、疲れました…。でもやるときはやります。新しいノアに必要なもの、それは中年の哀愁だ」と何だかよく分からない講釈を続けたが、中嶋を丸め込み、清宮を場外に葬った老かいな技術は健在だ。

 齋藤は昨年7月、丸藤正道とのコンビでGHCタッグ王座を獲得して2度防衛に成功するも、丸藤の負傷により王座を返上した経緯もある。挑戦経験は十分。この日は岡田欣也を梱包し、かつては絶対王者時代の鉄人・小橋建太をパッキングした「ダーク引っ越しセンター」復活も宣言した。

「ぜひやりましょう、井上さん! でも最近、小銭を稼いでるらしく、僕にチャラチャラ見せびらかすのはやめてほしい。それと帯広に縁がある愛人もできたという噂も…」(齋藤)、「ちょ、ちょっとやめてよ。そんな根も葉もない話」(井上)と妙に軽快なやりとりで絆を確認し合うと、齋藤は深い闇へ消え、井上は地下に潜伏した。