新日本プロレス27日の大阪城ホール大会で、〝炎の飛龍〟藤波辰爾(68)が約27年半ぶりの同会場で躍動した。

 1日の日本武道館以来の古巣参戦となった藤波は「ストロングハーツ」のCIMA、T―Hawk、エル・リンダマンと組んでオカダ・カズチカ、棚橋弘至、小島聡、タイガーマスク組と対戦。初対決となったオカダとのマッチアップが開始早々いきなり実現すると、藤波はヘッドロックからヘッドシザース。オカダも倒立で抜け出すクラシカルな攻防が展開された。

 さらに藤波は弟子の棚橋とドラゴン式張り手の応酬。ドラゴンスリーパーに捕獲するも、これを逃れた棚橋のドラゴンスクリューを決められてしまう。代わったオカダのドロップキックも浴びた藤波は、レインメーカーを回避して現IWGP世界ヘビー級王者に反撃のドラゴンスクリューをさく裂させた。

 試合はT―Hawkがオカダのレインメーカーに沈められたが、決着後のリング上に呼び込まれるとオカダらから両手をあげられノーサイドの結末となった。

 前回の試合ではパートナーだったオカダと棚橋と肌を合わせた藤波は「いつかやるという部分が自分の気持ちの中にあったけど、肌を合わせてみてやっぱり結構、重いね。ほんのわずかな時間だけどね、体感できたから。次が楽しみだね。またちょっとやってみたくなるね、これでね」と充実の表情で振り返った。さらには「これ(通常の)タッグだともっと手ごたえがあるのかなって感じがするんだけどね。どんどん彼らによって若返らせられるようなね。次は…シングルとは言わない。ほんとは言いたいところだけどね、ちょっと置いておきましょう」と、再戦にも興味を示した。

 オカダからはドロップキックを、タイガーマスクからはトぺ・コンヒーロを浴びせられた。藤波は「昔の俺の専売特許、全部取られた」と苦笑いしつつ「次頑張ります。自分が燃えるものが湧いてきたっていうか。そういう意味では良かったね」と闘志を燃やしていた。