ミスター特訓・小橋がDDT・遠藤に〝青春の握りこぶし〟伝授!

2021年02月06日 11時30分

小橋(右)は代名詞の「握りこぶし」を遠藤に授けた

 伝説の特訓継承者誕生か。東京スポーツ新聞社制定「2020年度プロレス大賞」で技能賞を受賞したDDTのKO―D無差別級王者・遠藤哲哉(29)が、あの“青春の握りこぶし”を伝授された。秋山準(51)とのV4戦(14日、神奈川・カルッツかわさき)を前に全日本プロレスとノアで活躍した“鉄人”小橋建太(53)を訪問。「誰よりも秋山を知る男」に難敵攻略の助言を得るのと、代名詞ともいえる特訓を受けるのが目的だ。そこで飛び出した金言の数々とは――。

 遠藤が訪れたのは小橋がオーナーを務めるジム「エニタイムフィットネス等々力店」(東京・世田谷区)だ。レジェンドを前に緊張を隠せなかったが、大一番に向けてアドバイスを授けてほしいと頭を下げた。

 これに小橋は笑顔で快諾。本紙を通じて王者の活躍をチェックしており、技能賞の受賞を祝福した。そして遠藤が対峙する秋山について「伸び伸びやっているよね。その証拠にバックステージのコメントが大阪弁っぽくなってるんだよ。あいつ、気持ちが乗ると大阪弁になるんだ」と指摘。秋山をよく知る鉄人ならではの分析力で絶好調と断定し「その準を倒したら、また遠藤君のレベルが一つ上がると思う」とハッパをかけた。

 遠藤から「どうしても勝ちたいんです…」と改めて助言を求められると、小橋は「今回の状況を考えると、かなり非情な攻撃を仕掛けてくると思う。あいつはチームメートの俺でも、対戦すればヒザを潰しにくる男だから。遠藤君はそれ以上に非情にならなきゃ」と力説し「慌てさせることが大事だね。準のことだから相当研究していると思うんだよ。だから準にインプットされていない攻撃や技でリズムを崩すんだ」と熱弁を振るった。

 その上で「普段冷静なタイプの遠藤君が感情をむき出しにするのもいい。喜怒哀楽を出すと、もっとよくなると思っていたんだよね。そこでこの、握りこぶしはどうかな?」と提案。遠藤がうなずくのを確認すると「こぶしを握れば感情があふれるきっかけにもなる。それに、こぶしそのものが準のリズムを崩せるかもしれない。『え、なんで遠藤が握りこぶしを』ってね」とほほ笑んだ。

 じっと手を眺めた遠藤は「この握りこぶしがポイントになると。そうか、攻めどころ、耐えどころで…」と納得の表情を浮かべ、気合の入る握り方や腕の角度の指南を受けた。
 さらに鉄人は「東スポで見たけど結婚してないんだって? それならベルトを大事にしなさい。ベルトを枕元に置いて毎日磨けば、必ず腰に戻ってきてくれる。そういえば昔、準がチャンピオンになった時、橋誠に『磨いとけ』って言ったら研磨剤で磨いちゃって、ベルトがはげたことがあったなあ」とベルトとの“婚姻”を勧める一幕も。独身時代は秋山から結婚ネタでいじられる立場だったが、すっかり既婚者のオーラを漂わせていた。

 約1時間、遠藤の相談に乗った小橋は「特訓だ!」と腰を上げるとジムでウエートトレーニングを指導。最後は握りこぶしをつくらせた遠藤にチョップを叩き込んで「これでOK! このままうちに入会すればいい」としっかりジムへの入会を勧めた。貴重なアドバイスを受けた遠藤は「ありがとうございました」とジムを後にした。
 小橋は「遠藤選手には挑戦をはね返してほしいし、準にもまだまだ頑張ってほしいのと、半々なんだよね…」と複雑な胸中を口にした。果たして最後に笑うのは――。

【伝説の特訓シリーズ】現役時代の小橋といえば、代名詞だったのが特訓シリーズだ。2002年に始まった鉄人特訓は08年まで十数回も紙面をにぎわせた。基本的には本紙1面に掲載されない限り、小橋から特訓と認定されないのが特徴だ。

 その多くが伝説として語り継がれるが、最も衝撃的だったのが04年5月の「タラバガニ特訓」だ。北海道・札幌市内の市場で推定20歳の巨大タラバをダンベル代わりにトレーニングしていたところ、カニから怒りの反撃を受けて左乳首の5センチ上を挟まれてしまった。あわや乳首切断の危機だったが根負けしたカニがハサミを外したため小橋が勝利。しかし翌日大会では秋山の新技「タラバガニロック」で失神した。

 この他にも熊の剥製を相手にしたイメージトレーニングをしたかと思えば、サウナに1時間こもってダンベルトレーニングを行ったことも。小橋は遠藤に「特訓はやった方がいい」と継承者に指名した上で「東スポに大きく取り上げてもらえるようにならないとね。この間は裏1面だったから、次は1面だ」と背中を押した。

関連タグ: