天龍源一郎&神取忍が初激白 娘もドン引きした「顔面ボコボコマッチ」21年目の真実

2021年12月08日 11時00分

21年の時を経て伝説の一戦を語り合った(東スポWeb)
21年の時を経て伝説の一戦を語り合った(東スポWeb)

【天龍源一郎vsレジェンド対談「龍魂激論」(10=前編)】 ミスター・プロレスこと天龍源一郎(71)がホスト役を務める連載「龍魂激論」。久々の今回は、ミスター女子プロレスこと神取忍(57=LLPW―X)との「ミスター対談」が実現した。前編は、もはや伝説となり男女マッチの歴史を変えた、LLPW2000年7月2日(東京・ディファ有明)に行われた壮絶な「顔面変形マッチ」の秘話を21年目にして明かした。


 ――伝説の試合から21年。あの試合を超える男女マッチは実現してません

 天龍 あ、そうなの?

 嶋田紋奈天龍プロジェクト代表 私はあの試合を見て、初めて自分の父親を「何てひどい人なんだ」と思いました。今思っても改めてひどい。ドン引きしました。

 神取 アハハ。もう21年ですか。

 天龍 あの時代は男女が戦うとなると、最初からナメて見る観客が多かったんだ。「ナメられてたまるか、このヤロー」という気概があの試合にはあった。

 ――実現への経緯は

 神取 私が「日本人でただ1人、ジャイアント馬場さんとアントニオ猪木さんに勝った天龍さんと、シングルで戦ってみたい」と風間(初代LLPW社長・故風間ルミさん)に言ったんです。そうしたら「神ちゃん、そこまで思いつめているんなら直接、天龍さんに直談判しなさい」と言ってくれたんです。それで自分で天龍さんのところにうかがって「シングル戦、お願いします」って頭を下げたんです。

 ――普通なら止めますよね。全員狂ってませんか…

 天龍 まあ尋常じゃないよな。俺はその時、神ちゃんに「お前どうなってもいいのか。俺はボコるよ。手加減しないよ」と言ったのを覚えている。そうしたら「どうなっても構いません」と答えたから、ナメてるのかと思ったよ。

 ――BI砲に勝った男に女子が敵対心を燃やすのも異常だ

 天龍 柔道家の発想だよね。

 神取 柔道時代から練習も男子相手だったでしょ。だから体を張って強さを知りたかった。当時の天龍さんは、入場時からオーラが全然違ったから。タッグで戦った時「これがシングルならどうなるんだろう?」というワクワク感があった。

 天龍 その発想は分かるよ。挑戦された時は「よーし、このヤロー」とテンパったのを覚えてますよ。試合前にはガーッとテンションが上がる“事件”もあったからね。

 ――天龍さんは同日昼に行われた全日本プロレス後楽園大会で、馬場元子社長(故人)の紹介で約10年ぶりに全日本に復帰。三沢光晴さん(故人)らが大量離脱した後の“救世主”として爆発的な歓声を浴びた

 天龍 拒絶反応があるんじゃないかという心配があったけど、大歓声が起きて、元子さんと握手した瞬間、手が震えたのを覚えている。高ぶった気持ちのまま、ディファ有明に行ったもんだから、神ちゃんには悪いことをしたとは思ってる。

 神取 組んだ瞬間、これまでと違う異次元の世界に入り込んだと実感した。張り手と一本背負いは決めたけど、あとは殴られて蹴られて記憶がない。セコンドもあぜんとしてタオルを投げる状態じゃない。自分で「投げるな!」とも言ったのかな。

 天龍 こっちも顔面を殴って蹴って顔の形が変わっていくのが分かるんだ。レフェリーに「止めろ! コノヤロー!」と言ってもまだ向かってくる。左拳で首を絞めながら、人間の急所である目と目の間にパンチを入れて出血させようと思って、殴り続けたらようやくタオルが入ったんだよね(2R2分11秒、TKO)。

 ――LLPWのセコンドは全員泣いていた

 神取「参った」だけはしたくなかった。終わったら天龍さんが控室に来て「お前、大丈夫か。生卵で冷やすといいぞ」と言われて、家で卵を目の上で転がしたら、卵が紫色になって腫れがすっかり引いちゃった。

 天龍 今思えばまだバリバリだった俺に「ボコってもいいですよ」と言った度胸はすごいよね。もうあんな試合は二度とないだろうな。神ちゃんには何歳までも、その気概と意地を持ち続けて現役で頑張ってほしいよ。

 神取 体が動く限りそのつもりです。今のマット界にはハッキリ物を言う方がいないので、天龍さんもいつまでもご意見番でいてください。

 天龍 オウ。あとは神ちゃんがバージンロードを歩く姿を見る日が楽しみだな。本日はありがとうございました。 

 ☆かんどり・しのぶ 1964年10月30日、神奈川県横浜市出身。町道場で15歳から柔道を始め、84年世界女子柔道選手権銅メダル。86年ジャパン女子プロレスに入門。団体崩壊後、92年8月に故風間ルミさんらとLLPWを旗揚げ。93年には北斗晶と2度の死闘を展開。ミスター女子プロレスの異名を取る。2004年7月の参院選で落選したが、06年9月に繰り上げ当選を果たした。11年11月にLLPW―Xに社名を変更して社長に就任。170センチ、75キロ。得意技・神取スペシャル。

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