プロレス界の「黒いカリスマ」こと蝶野正洋(58=東スポグループ強化部長)が、残り1か月を切った2021年を黒く総括した。激動の1年を振り返り、東京スポーツ新聞社制定「プロレス大賞」になぞらえた“東スポ大賞”を独断と偏見で制定したが…。(「東スポ大賞」各賞は関連記事に!)

「プロレス大賞」で思い出したけど、新日本とノアが今度やるんでしょ?(来年1月8日に新日本プロレス横浜アリーナ大会で対抗戦開催)

 これまではUインターの時もWARの時もそうだったけど、団体の力関係で片方が吸収されるっていうのがある。今回それがどうなるかだよね。

 業界にとっては今の2強のオーナー同士が接点が持てるのであれば、最大のチャンスだと思う。昔のようなレスラーオーナー同士だったりすると譲れないところがあって、業界を盛り上げるって機運が進まなかったけど。今回はもしかしたら歴史が変わるのかもしれないなって期待はしてるんだけどね。俺はこれを機に今度こそ協会のような組織をつくってもいいと思う。

 俺が対抗戦に出た2002年は新日本の上層部が腐って死にかけてた。5月の東京ドーム大会も白紙になってて、俺が(ノアの)三沢(光晴)社長(故人)に電話を入れて、30分くらいで「よしやろう」みたいな感じで返事が来て。あの時、三沢社長が手を差し伸べてくれてなかったらたぶん新日本は潰れてた。そういう歴史も考えると、新日本もノアも順調っていう形での交流はもしかしたら初めてかもな。

 だから鍵を握るのは木谷(高明)さん(ブシロード会長)と藤田(晋)さん(サイバーエージェント社長)の両オーナーだろう。どっちが格上格下のプライドではなくて、プロレス業界というものを考えるのであれば、手を組んで協会設立に動いてほしいね。

 そこで真ん中に立つのは業界の代表的メディアの東スポだよ。俺も強化部長として矢面に立って、謹んで協会の初代チェアマンに…いや、今の肩書じゃ、そこまで肌は脱げないな。そうなった時には、最低でも副社長くらいにしてもらうからな。アイム・チョーノ!