楽天・田中将大投手(32)が23日の西武戦(メットライフ)に先発登板し、6回111球を投げ8安打4失点。味方打線が7回に5―4と逆転し田中将は3勝目(4敗)の権利を持って降板した。

 チームの7連敗、田中将自身は6戦連続で白星から遠ざかっているうっ憤を振り払いたいマウンドだった。

 ここまで9試合の援護点がわずか1・67の田中将に味方打線が初回から小深田、鈴木大、浅村の長短3連打で2点をプレゼント。悪運を振り払うには絶好の援護点だった。

 しかし、田中将はその裏、四球とボークで一死二塁のピンチを背負うと3番・栗山に外角のフォークを拾われ中前打で1失点。続く2回にも二死一、三塁のピンチから1番・金子に中前打を許しあっさり同点とされてしまう。

 4回に味方打線が9番・太田の適時打で3―2と再び勝ち越すも、その裏、7番・呉の右線二塁打と犠飛で一死三塁とされると、8番・愛斗に右翼フェンス直撃の適時三塁打、さらに9番・柘植に左前打を許しついに逆転を許してしまった。

 5月1日のロッテ戦(楽天生命)での勝利を最後にここまで6試合、勝ち星から遠ざかっている。

 試合前、石井監督は田中将について「心配はしていない。打者へのアプローチ、戦い方はしっかりできているので」と揺るぎない信頼を語っていた。

 内容は味方の得点直後に2度の失点を許し、2度目の4回は逆転されてしまうという日米通算179勝を積み上げたベテランエースらしからぬ投球だった。

 それでも、打線は田中将の降板直後の7回、西武5番手・渡邊勇に襲い掛かり岡島の適時三塁打で2点をもぎ取り5―4と逆転に成功した。