巨人〝金満強奪補強〟から方針転換? 経営陣から緊縮財政のお達し

2020年12月07日 05時15分

巨人の思いは井納に届くか

 青天井、札束乱舞も今は昔か――。巨人はFA交渉が解禁された6日にさっそくDeNA・井納翔一投手(34)にアタックを開始した。いよいよFA戦線が本格開戦したわけだが、巨人の財布のひもは例年以上に固くなりそうな雲行きだ。近年は〝適正価格補強〟をモットーに過度のマネーゲームなどには消極的。加えて今オフは新型コロナ禍による減収により、補強費用も大幅圧縮される方針という。

 思いは届くか。巨人はDeNAからFA宣言していた井納と都内のホテルで初交渉を行った。ヤクルトに次ぐ2番目ではあったが、大塚淳弘球団副代表(61)が約1時間にわたって本人に球団としての熱意を伝えた。

 先発陣の強化はそもそもの補強ポイントで、エース菅野がポスティングシステムでのメジャー移籍する可能性もある。球団は育成にいっそう注力する方針だが、それだけでは計算が立たず、即効性が見込めるFA補強も不可欠となっている。また、井納は今季年俸が6100万円でCランクに位置づけられ、移籍が実現しても巨人側に人的補償が発生しないメリットもある。

 今後は井納と同じくDeNAからFA宣言している梶谷隆幸外野手(32)とも交渉を行う見込みで、トレードや新外国人選手の獲得で戦力整備を進めていく。

 ただ、従来と異なるのは札束を積み、条件を上積みして口説き落とすスタイルがますます鳴りを潜めていく点だ。たとえ当時の球団首脳による指令だったとしても、過去のなりふり構わないやり方が結果的にチーム内の年俸バランスを崩すなどの〝弊害〟を生んだことも事実。2018年オフにFAの目玉だった丸を5年総額25億5000万円で射止め、原辰徳監督(62)が「〝適正価格〟で入団してくれた」と語ったのは過去との決別も意味していた。

 加えて、今オフはコロナ禍による入場制限もあり、観客動員数が激減。主催試合では13年から300万人を下回ったのは17年の1度だけだったが、今季は49万2526人にとどまった。

 資金力が豊富な巨人といえども〝無傷〟とはいかなかった。

「巨人では、経営陣から来季の選手の総年俸額を50億円ぐらいまで抑え込むようにというお達しがあったようだ」(球界関係者)。となれば、最低でも5億円以上をコストカットする必要性が生じる模様で、とてもじゃないが大枚を叩いて…などと気前のいいことは言えない状況という。球団関係者の一人も「ウチが『金満球団』なんて言われた時代はとっくに終わってるよ」と話していた。

 最終目標はリーグ3連覇と9年ぶりの日本一奪還。〝緊縮財政〟の中、育成と補強をどう両立していくのか。

(金額は推定)