阪神タイガースの親会社である阪急阪神ホールディングス(HD)の株主総会が17日、株主295人を集め、大阪市内で行われた。

 コロナ禍での開催となった今年は会場も「ソーシャルディスタンス」により会場の座席数も例年より大幅に制限。3150人の株主が来場した昨年から“小規模”なものになったが、そこは世界一ともいわれる熱心な虎党株主から『猛虎の未来』を憂う質問が恒例行事の株主総会。ある男性株主からは、3月に藤浪晋太郎投手(26)ら3人が球界初となるコロナ感染したことと絡め、若手が育たない現状を憂う声も上がり「藤浪君は、周りがちやほやしすぎ! 今年は新しい高卒の新人が多く入ったので大事に育ててください」と球団に注文をつける一幕も。対応した球団の百北幸司取締役は「株主の皆さま、多くのファンの皆さまにご心配、ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした」と球界初の罹患者を出したことを陳謝した。

 また、ファンクラブにも入会しているという別の男性からは「今年は観客を入れられるようになっても座席数が大幅に絞られ甲子園の試合のチケットは手に入りにくくなる。株主への優待販売はないのか?」という“ご時世”を反映したリクエストも。残念ながら、販売方法も例年のスタイルとは全く異なる方式になるため、株主の声は"却下"となったが、改めて阪神グループ内のタイガースブランドへの関心の高さをうかがわせた。