気づけば目前 広島・鈴木誠也のトリプルスリー

2019年09月07日 13時00分

最近5試合で4度のマルチ安打と打撃は好調な鈴木誠也

 赤ヘルの主砲がひっそりと大記録に近付いている。広島は6日、眼下に迫っていた阪神に6―3で快勝。3・5差と突き放し、CS進出へしっかり歩を進めた。緒方監督も「ナイスゲーム」とご満悦の試合だったが、注目すべきなのが2安打1打点と存在感を放った鈴木誠也外野手(25)の“足”だ。この日は3度の出塁機会全てで盗塁を試みて1度成功し、今季の盗塁数は23。ふと気付けば、広島では2000年の金本以来3人目となる“トリプルスリー”が目前に迫っているのだ。

 日頃から個人記録には全く興味を示さない鈴木だが、今季はここまで打率3割3分8厘で首位打者レースを独走中。自身初の打撃タイトル獲得は確実な情勢だ。さらには本塁打も26本で2年連続の30本塁打を視界に捉えている。残り13試合と状況は厳しいが、背番号1の能力からすれば不可能とは言い切れない。

 では大記録達成の可能性を現場はどう見ているか。広瀬外野守備走塁コーチに聞くと「うーん、誠也は個人の記録を意識する選手じゃないですからねえ…」と反応はイマイチ。それでも「足首にボルトが入っていた去年に比べれば状態は確実にいい。高い走塁意識で勇気を持って走ってくれているから数字も伸びている」とコンディションには太鼓判を押した。

 鈴木は最近4試合連続で盗塁記録中。これを指揮官による“アシスト”と見る向きもある。「監督も現役時代に何度もチャンスがありながら故障に泣かされた選手でしたからね。『記録に届く位置にいるなら、達成させてやりたい』という思いは持っているのでは」(チームスタッフ)

 打率3割はもう確実。プロ野球史上11人目、広島19年ぶりの快挙へ、残るは4本塁打と7盗塁。白熱する順位争いともども、鈴木の挑戦にも注目だ。